...何うして彼方(あつち)から……』多吉は両手で口の周囲(まはり)を包むやうにして呼んだ...
石川啄木 「道」
...「千円も包むかな...
薄田泣菫 「茶話」
...また脚肉を入れて紙で包む作業は...
高見順 「いやな感じ」
...重い冷たい布(きれ)が粘(ねば)つくように肉体を包む時の心好さを思うと...
谷崎潤一郎 「秘密」
...根元を金の環包む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これこそ己を空うして他を包む我国特有の主体的原理である...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...皇室は過去未來を包む絶對現在として...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...即ち現在が矛盾的自己同一として過去未来を包む...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...彼女を包む空気は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この家を包む怪奇な呪(のろ)ひを暗示するやうでもあります「この邊でしたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其年の師走には親子が身二つを包むものも無く...
樋口一葉 「琴の音」
...山木と踏絵を真ン中に押し包むようにして物もいわずに坐り込む...
久生十蘭 「魔都」
...いつか云っていらした『我々は世界を包む』We cover the world という本も見出しました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(b)屈伸自在の金属の鎧はその包む四肢の生命を帯びるにや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾たびも頷きながら包むように彼を見た...
山本周五郎 「半之助祝言」
...白紙の上に十枚の黄金がならべられ、それを包むと、縁先へ出て来て、喜太夫の手から刑部の心もちをお篠に伝えていた...
吉川英治 「大谷刑部」
...おれに打ち明けて包むことがないが...
吉川英治 「新書太閤記」
...而かもなほ寺の境内として殘してある森林の面積百五十八町三反歩といふのに見ても如何にこの山を包む森林の廣いかは解るであらう...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
便利!手書き漢字入力検索
