...寧ろ自然を包む靈であつたであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...大いに頂戴しよう」「余所(よそ)のは米の粉を練ってそれを程よく笹に包むのだけれど...
伊藤左千夫 「浜菊」
...第一にこれをという気になってとりあえず風呂敷に包むということになるわけだと思います...
上村松園 「座右第一品」
...X塗料のような安全な材料で包むのでなければ...
海野十三 「爆薬の花籠」
...深々と身を包む長椅子のクッション...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...われわれの全身を包むのと同じわけなのです...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...集団を包む必然性の框の層の堆積だと云って好い...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...その持主の体を包むためにあるのである...
外村繁 「澪標」
...そしてそれ全体を包む痩せた透明な頬の皮膚...
豊島与志雄 「楠の話」
...現実の姿を取って全体をおし包む...
豊島与志雄 「風景」
...俵の中へ包むんだね...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々を包むものとして与えられるのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...立体を包む線条の美しさを示すところに...
野間清六 「百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒」
...○屠蘇を紅き布に包むは害あり...
村井弦斎 「食道楽」
...一つは薬を包む和紙なのであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...何とも包む術(すべ)はないものでしょうか...
夢野久作 「鼻の表現」
...人家を包む円(まろ)やかな濃緑色の団塊となった森の中に吸われて行った...
横光利一 「日輪」
...ふとんでも包むような大きな風呂敷を体に巻いて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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