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饗庭篁村 「木曾道中記」
...包むにあまりて音(ね)に出でぬ...
泉鏡花 「海城発電」
...ノラ (右の上手のテーブルの方へ行き品を包む)あなたがいけないといふことを何で私がするものですか...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...包むに余る万斛の感慨を抱きつつ心細くも帰朝の途に就(つ)いた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ソッと黒い風呂敷に包むのであった...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...裸を包むマント...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...白いがらん洞を包むまわりの闇が何かしっかりと充実しているからだ...
高見順 「いやな感じ」
...重い冷たい布(きれ)が粘(ねば)つくように肉体を包む時の心好さを思うと...
谷崎潤一郎 「秘密」
...やわらかな色を包むの悲しみであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼らを包む鳶色(とびいろ)の空気の奥に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...無論自己を包むものではないが...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...風呂敷を借りてそれを包むと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
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正岡子規 「墨汁一滴」
...そして古新聞で畫面を包むで貰ツて...
三島霜川 「昔の女」
...もはや包むに包みきれずたちまちそこへ泣き臥(ふ)して...
山田美妙 「武蔵野」
...私どもがあの死にコジレの老人に見返えられましょうとは夢にも思いかけませなんだが……」なぞと互いに包むところもなく...
夢野久作 「名娼満月」
...村人たちへの礼心を白紙に包む多忙なためもあって...
横光利一 「旅愁」
...部落を包む数万の敵も...
吉川英治 「私本太平記」
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