...往診料とて紙に包みし謝礼を納めて帰りしは...
井上円了 「おばけの正体」
...帰るに臨んで僕(しもべ)に一包みを与え...
井上円了 「おばけの正体」
...「何をする!」義雄は本包みをかかへない右の方の手でかの女の左の手くびを握りとめた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...博士がハトロン包みにしてくれた証拠品を受取ると...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...さすが手拭に顔のなかばは包みて...
大町桂月 「月譜」
...みのるは包みを外套の下に抱へてゐる義男を遠くに放して...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...風呂敷包みを持ち出したのかと思って気をつけると...
近松秋江 「狂乱」
...更に先んじアポローン・ポィボス雲に肩包み...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...之を包み込むことによって之を否定するのであった...
戸坂潤 「科学方法論」
...その響きに耳を傾けると白巾(はっきん)に面(かお)を包み...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...私は繊維の強い包み紙を引き掻くように裂(さ)き破った...
夏目漱石 「こころ」
...包みから見慣れた汚いぼろ類がぶら下っているのをKは見た...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...千里丸と見せかけて毒の薬包みを印籠の中へ入れておいた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...頂上の松林を包みこむように白雲が流れていた...
火野葦平 「糞尿譚」
...錦の袱紗(ふくさ)で幾重にも包み...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...その部屋の机の中に金包みがございますが...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...無理に内心に包み込んで居るに相違ない...
若山牧水 「一家」
便利!手書き漢字入力検索