...何とも言われぬ淋しさを押包みながら...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...林檎の包みなどを持つて來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」明智探偵は小わきにかかえていた小さい新聞紙の包みをとくと...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...また草の間を走り歩く蜘蛛の類は卵の塊を糸で包みあたかも繭のごとき形に造り...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...帯地の包みを内緒で渡した...
豊島与志雄 「好人物」
...男は包みと杖とを取った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いま金ちゃんの母親に見せた印籠やなにかを包みに蔵(しま)おうとすると...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんなことをしちや、反つて旦那の不爲(ふため)だ」平次は小聲でたしなめて、小判の包みを、萬三郎の手に返しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...吹き立ての小判ばかり百兩包みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は二三冊の本と化粧道具を包んだ小さな包みきりだった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...会社員の夫の眼をくらませて米包みや醤油罎などを運ばせつけてゐるせゐか...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...あなたと断然別れてしまふ気はないんですね」彼女はさういはれて包みきれないよろこびをほのかな夕映(ゆふばえ)のやうに...
宮地嘉六 「老残」
...「かしくいて!」小さい足をとんび脚に坐って四角い風呂敷包みに黒い両手をかけた...
「小祝の一家」
...コバ飴といって鉋屑(かんなくず)に包み...
柳田國男 「食料名彙」
...村道一帶の上を眞白く包み...
吉江喬松 「山岳美觀」
...アア言い遺(のこ)して行ったこの紙包みに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...打(う)ちものの菓子の包みとが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...丸い荷物の包みを空中に投げ上げたように跳び上がる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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