...しかもその又風呂敷包みの中から豹(へう)に似た海綿をはみ出させてゐた...
芥川龍之介 「歯車」
...さうしてその白い襞の中に裸なる青年を包みながら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...包み藏(かく)さずして告げぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ささやかな呉服太物の包みを背負って近村を行商して歩いていた四十先きの女房の姿である...
犬田卯 「一老人」
...彼の死体を包みし麻の衣(ころも)は土と化せしならん...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...まもなく小さな包みを持ってきて白娘子に渡した...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...」みのるは包みを拵へてから...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...そして彼はあの小さな包みを再び摺み...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その日の弁当(持ち運び映(ば)えのしない)を鴉でも喙(ついば)むだけの骨折甲斐のない包みにして積み重ねた石ころの上に置いて...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...グルーシェンカがその金包みを取りに来るのを当てにして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ゆっくり待っていな――」がんりきの百は包みを解いて道中記を出し...
中里介山 「大菩薩峠」
...手に抱えている風呂敷包みの中は...
西村陽吉 「夕がたの人々」
...理想なる文字のもとに野心を包み...
新渡戸稲造 「自警録」
...包みから見慣れた汚いぼろ類がぶら下っているのをKは見た...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...億万長者のテーブルに小さな包みを持って来た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...包みの中から布れ地を取り出して周子に示してゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...祭祀に用ふる青茅の包みなり...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...由紀は良人から申し付かった旨を述べて金包みをさしだした...
山本周五郎 「日本婦道記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??