...そう云う自覚が、愉快でない事は、勿論ない...
芥川龍之介 「仙人」
...これは勿論(もちろん)私(わたくし)にも...
芥川龍之介 「蜜柑」
...記録すべくあまりに軽少だと思う勿れ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...来つてこの埒(らち)もなき閑天地に我みちのくの流人と語るの風流をいなむ勿(なか)れ...
石川啄木 「閑天地」
...――勿論(もちろん)...
江戸川乱歩 「双生児」
...勿論人間は一人も喰ひ付かれたものは無く...
江南文三 「相川おけさ」
...」と遣(や)つたので床次氏は勿論の事...
薄田泣菫 「茶話」
...勿論発覚すれば国法の制裁は...
橘外男 「仁王門」
...中書省は天子を代表し、門下省は官吏の輿論、即ち貴族の輿論を代表する形式になつて居るのではあるが、勿論、中書・門下・尚書三省ともに大官は皆貴族の出身であるので、貴族は天子の命令に絶對に服從したのではない...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...この「土手」は勿論日本堤...
正岡容 「大正東京錦絵」
...あれだけ鋭い神経を持って居られたのだから、勿論、恋愛を骨子として書かれたものでも、凄いするどいものがある...
宮本百合子 「紅葉山人と一葉女史」
...薄羽織は勿論(もちろん)...
森鴎外 「鶏」
...勿論それは彼にだけ感じられるかすかな音ではあったろうが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...考えると勿体(もったい)なくて罰(ばち)が当るような気がするわ」そんな風にしみじみと繰り返し云った...
山本周五郎 「柳橋物語」
...職業へ驀ツしぐらにかかる、生涯の或る目標へ必死にすすむ、勿論いいことだ、さういふ正しい奮鬪をやすめとは云はない...
吉川英治 「折々の記」
...もとよりこれは漢帝のご本意でなかったこと勿論であろうが...
吉川英治 「三国志」
...薬草採(くすりと)りだとかいっていたのは勿論うそで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...紀貫之の書の一本のあつた趣が見えてゐる處を見ると(それは假設であること勿論ではあるが)...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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