...尤(もつと)もさう云ふ佐藤の厚意に感謝したことは勿論(もちろん)である...
芥川龍之介 「佐藤春夫氏」
...勿論九十九人のどの人にも少しだって恨みがあった訳ではなく...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...僕は現在は僕自身には勿論...
小穴隆一 「二つの繪」
...ヨーロッパは勿論日本とは地球の反対側にあるから...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...勿論技能上の必要はまたおのずから思想的な反省を伴わざるを得ぬが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...アプリオリなものは勿論経験的なものではなくて...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...勿論夢にも思わなかった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...先生の文章は勿論美文ではない...
中谷宇吉郎 「文化史上の寺田寅彦先生」
...勿論(もちろん)裾廻(すそまわ)しだけをつけたもので...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...私が衝動を受けることは勿論(もちろん)あり得る...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...勿躰なき身の覺悟と心の中に詫言(わびごと)して...
樋口一葉 「ゆく雲」
...勿論いつもいつも魔であられては堪らない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...さうしなければ勿體ない話だといふやうな意味のことを言つたさうである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...条件的なことであったら勿論断っていたに相違ない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(勿論冗談よ、私は本当にギロリはこわいのだから)「えぐいところ」の有無の問題...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしは勿論、ある賢者たちが別様の道をとったこと、いろいろな問題に関係しつつそれらに深入りすることをあえて恐れなかったことを知っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それには勿論先生が教へてくれないといふ寂しさもあつたであらう...
吉江喬松 「山岳美觀」
...真実の士を刑殺する勿(なか)れあめつちは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??