...他の業ならねば少しは面白くも候わん」と勧むるに...
饗庭篁村 「良夜」
...』と、勧むるにぞ、主人、之を干して、更に客に勧むれば、客は、『まだ此の通り…………』と、膳上の杯を指(ゆびさ)して辞退しつゝ受く...
石井研堂 「元日の釣」
...また妻が信仰放棄を勧むるに会しても「汝(なんじ)の言う所は愚(おろか)なる女の言う所に似たり...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...医師が勧むるまましかるべき看護婦を添えて浪子を相州逗子なる実家――片岡家の別墅(べっしょ)に送りやりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...先づ第一に之れを勧むるを例とせり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...勉強中の学生には自炊は勧むべきでないということに...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...画伯遠客を慰めむとて盛に三鞭酒を※いて盃を勧む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その身の害とは知りながら客の勧むる盃(さかずき)はいなまれず...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...医のととのへ勧むる薬は元より怠(おこた)り給ふな...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...柳色新たなり君に勧む...
中里介山 「大菩薩峠」
...もしあるならば吾々教育に従事する者は生徒に勧むるに先立ってやらねばならぬと思いますが...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...女ばかりに勧むるとは...
福沢諭吉 「女大学評論」
...今余輩の勧むる学問ももっぱらこの一事をもって趣旨とせり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...九は人間にでき難きことを勧むるか...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...あえて自家の題目を唱えよと勧むるには非ざるも...
福沢諭吉 「学問の独立」
...露国に止まることを勧む夫(そ)れから或日(あるひ)の事で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...正直ならざる者に正直にせよと勧むるも口のさきの講義これをして毫(ごう)も正直ならしむる能はず...
正岡子規 「病牀譫語」
...そこに囚われいる情女カリテを娼妓に売れと勧むると...
南方熊楠 「十二支考」
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