...勢州からは北畠中将どのがそれをすくおうとおぼしめされ近江路へ打って出られましたけれども...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...年があらたまりますとふたゝびたいぐんをもって勢州へ御しんぱつなされまして滝川左近将監(しょうげん)どのゝ御りょうぶんを切り潰され...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...現に勢州亀山六万石の城主...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...二一立斎広重の描いた東海道五十三次の名所絵の中でも、勢州亀山城は、一種特別な威厳と親しみを持っております...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...勢州住人治郎兵衛作と銘(めい)が入っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ペリー来当時の当首相阿部勢州(あべせいしゅう)は「攘夷」と継嗣問題を交換することのできた協調政治家だった...
服部之総 「尊攘戦略史」
...璃昇は数年後勢州蟹江村に於て農家へ侵入その家の女を姦したが...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...勢州蟹江駅附近を関西線で通過するたび私は車窓にひとり大正中世落花狼藉の不幸にと遭遇した佳人が後半生にさま/″\なる小説家的空想を走らせては...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...太刀は勢州赤堀の家にあり...
南方熊楠 「十二支考」
...勢州は大切の人」と云ひ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...勢州(せいしゅう)...
柳宗悦 「工藝の道」
...勢州西方の山地から鈴鹿口へかけて...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼はあらゆる先手の布石を施してからこの勢州陣へも取りかかっている...
吉川英治 「新書太閤記」
...勢州攻略のことはまだ敵地を踏んだというだけのものでしかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...即ち、勢州方面の、爾後(じご)作戦は、これを織田信雄と蒲生氏郷の二将にゆだねて、その麾下(きか)には、関盛信、山岡景隆(かげたか)、長谷川秀一、多賀秀家らの部隊を残して、「要路は断ち、城はつつみ、来れば応じ、敢えて追わず、構えて、滝川の誘いに乗って、老巧な詭計(きけい)にかかるな」と、かたく戒(いまし)め、そして一切を託した上、にわかに、次の日から軍を回(かえ)して、続々、土岐多良越え、大君ヶ畑などの峠路から、近江へ向い出したのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...勢州(せいしゅう)松ヶ島城の津川玄蕃...
吉川英治 「新書太閤記」
...勢州尾州にわたる三城の兵革(へいかく)などが...
吉川英治 「新書太閤記」
...勢州表の戦況は、ここ坂本において、さしずいたし、甲賀、伊勢の間にも、城三ヵ所も、新たに築き、味方は毎日の勝報に士気いよいよふるい申しておる...
吉川英治 「新書太閤記」
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