...寒さの募るのも忘れてしまって...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ダンヌンチオも日本だったら義兵を募る事も軍資を作る事も決して出来なかったろう...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...蒸暑さや夜の闇までが一しおに募る思いがして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...烈しい不安の募るたびに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...またぞっと寂しさが募る...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...わが事をのみ言い募る先方の耳にはすこしも入らで...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ある重苦しい毒念に滿ちた考えの募るのが感じられれば感じられるだけ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...胸のきりきりする痛みは募る一方であったが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...壁にあたる音の次第に募ると思ううち...
夏目漱石 「幻影の盾」
...間もなく生れたのは此の私――」長物語に綾吉の苦痛は募る様子...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...江戸中の不安は募るばかり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多の市の非道と吝嗇(りんしょく)は年とともに募るばかり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我儘が募るばかり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...民間に黨與を募るが如き痕跡なければ則ち止まん...
福沢諭吉 「帝室論」
...家内の者達への狂暴は募るばかりで「酒癖が悪い」位ゐでは包み終せなくなつて...
牧野信一 「白明」
...軍隊組織にまで成つてゐる彼等の横暴は日増に募るばかりで手の降しようもなく...
牧野信一 「船の中の鼠」
...果しなく言い募る...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...ぞく/\と寒さの募る夕闇に漸く峠の麓村栃本といふへ降り着いた...
若山牧水 「木枯紀行」
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