...あっこはもう勝山(かつやま)でござります...
伊藤左千夫 「河口湖」
...丸髷、つぶし島田、先笄、勝山、両手、蝶々、三ツ輪、ふく髷、かけ下し、切天神、割しのぶ、割鹿子、唐団扇、結綿、鹿子天神、四ツ目崩し、松葉蝶々、あきさ、桃割れ、立兵庫、横兵庫、おしどり(雄)と(めす)とあり、まったく賑やかなことであって、いちいち名前を覚えるだけでも、大変な苦労である...
上村松園 「髷」
...立花崩し、裏銀杏、芝雀、夕顔、皿輪、よこがい、かぶせ、阿弥陀、両輪崩し、ウンテレガン、天保山、いびし、浦島、猫の耳、しぶのう、かせ兵庫、うしろ勝山、大吉、ねじ梅、手鞠、数奇屋、思いづき、とんとん、錦祥女、チャンポン、ひっこき、稲本髷、いぼじり巻、すきばい、すき蝶など……よくもこれだけの名前をつけられたものだと思う...
上村松園 「髷」
...勝山(かちやま)を經て...
大町桂月 「房州の一夏」
...路を那古に取り、木根峠を越え、勝山、保田を經て、鋸山に上らむとす...
大町桂月 「房州の一夏」
...二十年になつて熱海も不安になり逃げ歩くやうになつてからは岡山県の勝山でやうやく五十枚くらゐ...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...勝山髷(かつやままげ)に裲襠(しかけ)というような派手(はで)なことをしなかった...
中里介山 「大菩薩峠」
...勝山へおいでさんすかなあ」五十三その翌朝から...
中里介山 「大菩薩峠」
...『扶桑列女伝』に、名妓八千代、諱(いみな)は尊子、勝山、諱は張子など記しあるも、遊女の本名を洩(も)らすと、彼はわが妻になる約束ある者など言い掛くる者が出るから、尊者の忌名と等しく隠した故、諱と書いたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...直にのぼる山乃(すなはち)勝山なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...無縁堂一の瀬八幡をすぎ長崎村桜の馬場新大工町馬町勝山町八百屋町を経て立山庁邸にいたり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...出雲八束(やつか)郡朝酌(あさくみ)村大字大海崎(おおみざき)字一久保田同簸川(ひかわ)郡檜山(ひやま)村大字岡田字上分小字一久保田備中川上郡湯野村大字西山字六日小字一久保田同阿哲(あてつ)郡矢神村大字矢田字道免小字一窪田美作真庭郡勝山町大字山久世字土居ノ前小字一窪田美作真庭郡二川村大字黒杭字下前田小字ヒトクボタまた二窪田・三窪田もある...
柳田國男 「地名の研究」
...「おらまだ勝山城下へ一日で往って来られるだ...
山本周五郎 「似而非物語」
...勝山城下のほうから峠を越して来たらしい...
山本周五郎 「似而非物語」
...勝山城下へ通ずる谷峠の方へ向って...
山本周五郎 「似而非物語」
...……そのころ父の旗野民部は勝山藩の大目付で...
山本周五郎 「日本婦道記」
...当時の越前には福井の松平、鯖江(さばえ)に間部(まなべ)、勝山に小笠原、敦賀(つるが)に酒井、大野に土井の五藩があった...
山本周五郎 「ひとごろし」
...維新史研究家だつた勝山孫弥といふ人の出してゐた「海国少年」といふ雑誌の短歌欄に投稿したもので「出雲なる簸(ひ)の川上はそのむかし八頭(やまた)の大蛇(おろち)住みけるところ」といふのであるが...
吉井勇 「老境なるかな」
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