...勝ることはあるまいといふ氣がした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...日本は余の生国にして余の全身はこの国土に繋がるるものなれば余のこの国に対する感情の他国人に勝るは当然なり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...しかしこの沈黙は千万言にも尚ほ勝るほどの感動を二人に与へた...
田山録弥 「時子」
...わがイギリスの無作法な態度に勝る上品な外国人だと弁じ立てようと務めた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...場合によってはかえってこの頃のいろいろの人聞きのいいデーに勝る事がないとも限らない...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
... 125君は正しくその勇氣凛々として他に勝る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...腕力よりも技に因り樵夫遙かに相勝る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今にして無心の有心(うしん)に勝るの神髄を知り得たり...
中里介山 「大菩薩峠」
...澁の山道高拔の態之に勝るものをみずと...
長塚節 「草津行」
...癩からしばらく遠ざからねばならぬ事は死に勝るつらい事であろうが...
光田健輔 「小島の春」
...かの経が『最勝王経』に勝ると張強したのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...大阪毎日の記者に勝るとも劣らない黒人(くろうと)藝である...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...だが知は無心(むしん)より勝ると誰も言い切ることはできぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...それがしより勝ることそもそも何尺...
吉川英治 「上杉謙信」
...四ツ目に勝る牡丹園の花の奢りに會ひたいと思ふならば...
吉川英治 「折々の記」
...いにしえの孫呉にも勝るものである...
吉川英治 「三国志」
...断じて秦朗ごときに劣るそれがしではない」「もし汝の武勇が秦朗に勝るものならば...
吉川英治 「三国志」
...我々人間の恋にも勝る熱情をもって私たちの血を吸い...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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