...大抵のお宿銭ぐらい頂戴をいたします勘定でござりますから...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...なお種属を維持するに足りるだけの子が生存し得ることはプロバビリテーの勘定で初めからすでに見込みがついているから...
丘浅次郎 「生物学より見たる教育」
...すなわち五体で一両三分二朱(今日(こんにち)勘定で一円八十七銭五厘)ということに相談が纏まりました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...すなわち約七十七パーセントは雨か雪が降る勘定である...
寺田寅彦 「伊吹山の句について」
...博士及第者の数は二倍になるのは明白な勘定であろう...
寺田寅彦 「学位について」
...上式をKに等しいと置いたときにその式を満足するような時間tに相当する時季がその人のいちばん気持のいいときになる勘定である...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...大きさのわかった物の距離のおおよその見当だけは目の子勘定ですぐにつけられる...
寺田寅彦 「自由画稿」
...さらにまた混雑を増す勘定である...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...冬はまさにその反対に屋内の湿気は外へ根こそぎ絞り取られる勘定である...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...もしこれを集めて一塊とすればザット一丈四方に高さ九尺くらいになる勘定である...
寺田寅彦 「話の種」
...虎(とら)の子の勘定でもして楽しんでいるような人にはこの書はなんにもならない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...小柄なおひろはもう三十ぐらいになっている勘定であった...
徳田秋声 「挿話」
...十六歳と三カ月になる勘定です...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...おれはおまえたちの勘定で御馳走になりますってね」「だが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ところで、勘定ですが、金貨ですから、おつりを下さい」「はい、承知しました」「さあ、金貨を出せよ」と一人の盲人がいひました...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...六掛でがすが今日は荷ばたきですから五掛五分の勘定でようがす」「六かしい勘定だな...
長塚節 「教師」
...どういう勘定で、今回はその金額が出たのか存じませんですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ではこれがお勘定ですと云って...
山本周五郎 「七日七夜」
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