...機関士席に据えた腰にも僅かなことに動じない落ちつきが見え出す...
上田広 「指導物語」
...一向動じないかたい表情で...
海野十三 「爆薬の花籠」
...物に動じない帆村探偵とても顔色を変えないではいられなかった...
海野十三 「流線間諜」
...田中君こそ真に人民を救う神様だ」被害地に連れて来さえすればいかに物に動じない鉄心石腸も感憤せざるを得ないだろうと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この動物は更に動じないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...幾歳なんだよ」「君から先へ云え」と宗近君はなかなか動じない...
夏目漱石 「虞美人草」
...ただアマーリアだけが、彼女のまじめで、率直で、動じない、おそらくはまたいくらか鈍感でもあるようなまなざしで、彼を少しばかり、とまどいさせた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...さすが物に動じない頑固一点張りの相手も...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...少しも動じないその顏色を見ると...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...少しも心が動じない...
牧野信一 「極夜の記」
...いささかも動じない眼で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼の眉は動じない...
吉川英治 「上杉謙信」
...それは?」と動じない李鴻章の顔も...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...私は主人の顔を仰ぐのも何だか恐くなっておりました」曹操は動じない面目を保とうとしていたが...
吉川英治 「三国志」
...動じない姿だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...さすがに動じない老師の面(おもて)もただならない波立ちである...
吉川英治 「親鸞」
...その不気味なほど動じない面構えに...
吉川英治 「平の将門」
...またここへも」弦之丞は動じない唇元(くちもと)でつぶやいたが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索