...細い尻尾のひらひらと動くのは...
泉鏡花 「婦系図」
...蛛網が動く...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...ますます他の骨が動くだろう...
梅崎春生 「狂い凧」
...冠(かんむり)の下のベールがゆらゆらと動く...
海野十三 「少年探偵長」
...藪(やぶ)の穂の動く秋風見てゐるか昭和四年十月十日 七宝会...
高浜虚子 「五百句」
...彼の重たい沈んだ顔に何か動くものがあるのは...
田畑修一郎 「石ころ路」
...「今朝は何だかこう動くような気がしますの...
徳田秋声 「黴」
...ちょこちょこと動く自分の姿の下劣な浅ましさを考えただけで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...何かの動く気配もない...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...ちょっとまた小手が動くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...動く気色もないので...
中島敦 「虎狩」
...繊(ほそ)き手の動くと見れば...
夏目漱石 「薤露行」
...それも目に動くだけで...
夏目漱石 「三四郎」
...どうして今夜はそんなにしゃべるんです?」「口がひとりでに動くんだ...
久生十蘭 「雪間」
...『氏郷記』に、竜宮から来た竜二郎、竜八の二子孫必ず身に鱗ありとは、垢(あか)が溜り過ぎたのかという人もあらんが、わが邦の緒方の三郎(『平家物語』)、河野道清(『予章記』)、それから松村武雄氏の祖(『郷土研究』二巻一号、二四頁)など、いずれも大蛇が婦人に生ませた子で、蛇鱗を具(そな)えいたと伝え、支那隋の高祖も竜の私生児でもあった者か、〈為人(ひととなり)竜顔にして、額上五柱八項あり、生まれて異あり、宅旁の寺の一尼抱き帰り自らこれを鞠(やしな)う、一日尼出で、その母付き自ら抱く、角出で鱗起(た)ち、母大いに驚きこれを地に墜す、尼心大いに動く、亟(いそ)ぎ還りこれを見て曰く、わが児を驚かし、天下を得るを晩(おそ)からしむるを致す〉...
南方熊楠 「十二支考」
...動く心をしいておさえて何とも表面へは出さないのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...面くらったまま動くことができなかった...
山川方夫 「愛のごとく」
...しかし眼と唇が僅かに動くだけである...
山本周五郎 「落ち梅記」
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