...ガタリと列車が動き出すと...
石川啄木 「鳥影」
...神人が動き出すような仕組になっていたのであります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...今にも動き出すかと怪しまれる甲冑(かっちゅう)の列...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そして又電車が動き出すとその動揺に促された如くに幼な子はやをら首を挙げて不思議な眼鏡を観察すべく上を見たはいいが...
高見順 「かなしみ」
...動き出すように描かれている...
谷崎潤一郎 「少年」
...そっと手許の糸を手繰(たぐ)ると財布がひとりでするすると動き出すというような深刻な教育法をも実行した事があったようである...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...車がそろそろ動き出すとついて来る人のいろいろの足音が聞え出した...
寺田寅彦 「病中記」
...汽車が動き出すまでそのそばを離れなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...子供がむずむずと動き出すと...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...船が動き出すと、事務長の佐治君(さじくん)が総裁と同じ船でおいでになると聞いていましたがと聞かれる...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...平次が動き出す前に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...万事をまた逆もどりに動き出すようにしむけてくれるんだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...列車が動き出す、万歳(ばんざ)ァーイという声がプラットフォームの二箇所ばかりで起った...
「一本の花」
...停ったかと思うと直ちに動き出すこのルーレットが...
横光利一 「鵜飼」
...彼の唇が魚のように動き出すと...
横光利一 「上海」
...住みなれたそこから動き出す気は自分だってなくなるにちがいないと由良は思った...
横光利一 「馬車」
...突いても吹いても動き出す気配のない重さだった...
横光利一 「旅愁」
...「止まれっ!」と彼はいう――「ずれて来やがった」が、マチルドの花冠(はなかむり)を平手で押しつぶすだけの暇で、また、行列は動き出す...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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