...もう今日ではどうしても顔を洗うことができぬ 顔を洗うだけは迚ても手が動かせないのだ...
伊藤左千夫 「根岸庵訪問の記」
...美耶子はいま動かせないほどの重体であるからと云って...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...夢の中で走ろうとしても手も足も動かせない時のような気が致しました...
小泉八雲 田部隆次訳 「忠五郎のはなし」
...口をまた固く結んだその余音(よいん)が何物を以ても動かせない強さに響きましたので...
中里介山 「大菩薩峠」
...一は動かすことはなりませんよ」「一は動かせないとおっしゃるのですか」「つまり...
中里介山 「大菩薩峠」
...平均としては十分牽き得る程度の荷重でも動かせないことになる...
中谷宇吉郎 「雪」
...動かせない中老どころだ...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...千古の鉄案として動かせないのであるが...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
...店へもし川水が上ったら大きなものを動かせないから心配しましたがそれはまぬかれた...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...下で隆ちゃんが体の動かせない人と思えない大声で何か喋っている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...暫くは動かせないので...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...とみて誤りはないだろう」「それはもう動かせない事実だと思います」「そこで次に打つ手だが」徹之助は少し考えて云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...左の半身が殆んど動かせないし...
山本周五郎 「柳橋物語」
...その溝の十文字の処で選手を闘わせてみると案の定俺の白いヤツが黒い奴を押し倒おして動かせない...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...動かせない病人ですから...
吉川英治 「三国志」
...親鸞がすでに稲田の草庵に帰り着いているという事実はもう動かせない...
吉川英治 「親鸞」
...思うように体が動かせないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかし浄土の幸福が現世の享楽の理想化に過ぎないという点は動かせない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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