...持(も)てる鎗(やり)は熊(くま)のために喰折(くひを)られ已(や)む事(こと)を得(え)ず鉄拳(てつけん)を上(あ)げて熊(くま)をば一拳(けん)の下(もと)に打殺(うちころ)しこの勇力(ゆうりよく)はかくの如(ごと)くであると其(そ)の熊(くま)の皮(かは)を馬標(うまじるし)とした...
泉鏡太郎 「怪力」
...中に青牛ありしと見え、『白沢図』には、木之精名二彭候一、状如二里狗一無レ尾、可二烹而食一レ之、とあり、亦た『元中記』にも、千歳樹精為二青羊一、万歳樹精為二青牛一、多出二遊人間一、漢桓帝時出遊二河上一、忽見二一青牛一、従二河中一出直走盪、桓帝辺人皆驚走、大尉何公時為二殿中将軍一、有二勇力一、輙走逆レ之、牛見二公往一乃走還レ河、未レ至何公及レ牛、乃以レ手抜二牛左足一脱、以二右手一持レ斧、斫二牛頭一而殺レ之、此青牛是万年木精也、とあり、其他玉の精、金の精、山の精を記し『白沢図』にもまた、水の精を説き、火の精を説き、故井の精を説き、故門の精を説き、其他の種々の精の名を挙ぐること、甚だ詳なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...地の上に勇力父に優るゆゑ*アイガイオーンの名を呼べる百の腕ある怪物を...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇力君に強かれよ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何もの敢て勇力にはた計略に意のままに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...さはれ等しくヘクト,ルを愛さば共に兩雄に賜へ、等しき勇力を、賜へ等しき光榮を』 205然く衆軍祈るまに黄銅光る鎧着つ、武具一切を身のめぐり整へ了るアイアース、さながら巨大のアレースの進むが如く驅けいだす、雷霆の神クロニオーン荒き戰果すべく、命じ進むる諸の勇士の中に軍神の 210進むが如くアカイアの堅き城壁アイアース、大身の槍を打ち揮ひ、顏面凄く笑(ゑみ)浮べ、歩武堂々と軍勢の中より立ちて馳け出づる――その勇猛の姿見てアカイア軍は歡喜しつ、トロイア軍は戰慄の肢體めぐるを禁じ得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...自ら焦る我の身をなど勵ますや? 勇力のあらん限りは奮戰をやめじ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...トロイア軍は眞向にアカイア軍の勇力に 105手向ふ術を知らざりき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...315彼の勇力、秀麗の姿、綺羅めく戰裝もかれを救はず、深潭の底に泥土に蓋はれて、武具は沈まむ、我は又、沙利を盛に搬び來て、勇士を底に葬りて上に砂泥を積み上げむ、而してアカイア軍勢は彼の遺骨を集め得じ、 320屍(かばね)の上に泥濘を我は深くも積らせむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悪に徹するだけの勇力が...
直木三十五 「南国太平記」
...兵馬はその勇力にも驚きましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな勇力ある坊主が...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの鳥は自家の勇力を恃(たの)んでか...
中里介山 「大菩薩峠」
...母大虫顧大嫂(ぼだいちうこたいさう)といふ勇力武藝男子にすぐれ...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...非常の勇力あるにあらざれば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...実地に接して事に慣るるにあらざればけっして勇力を生ずべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...二児甫(はじ)めて五歳ながら勇力絶倫故...
南方熊楠 「十二支考」
...延沢能登守信景の勇力を試みんとて大力の士七人を選出す...
南方熊楠 「十二支考」
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