...父はそれらに勇みを付けて笑いを作りて居られたれど...
饗庭篁村 「良夜」
...「いや死んでしまったんだ」大半の生徒は拍子木の声に勇みを覚えたように...
有島武郎 「星座」
...勇み勇んで机に向ひ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕の本当の父や母の居所を白状させないではおかぬ」道雄は俄かに勇み立った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...私は甚だ嬉しい勇みたった気持だった...
田中英光 「箱根の山」
...明日は國に歸れると言ふので勇み勇んで嶮しい高い山路を登つた...
田山花袋 「歸國」
...385暗夜到りて衆軍の勇み抑ゆること無くば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...常勝の威を振ふべく勇み戰ふ技を知る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これを見て勇士勇みて叫び曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇みて跡を追ひ進み...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...あんまり勇み足になってはいけませんよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...角笛(つのぶえ)の音を聞かされた時のように勇み立っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「コン吉、さ、あんたも皆出したまえ」コン吉は、「おいきた」と、勇み立って、あちらこちらの衣嚢(かくし)から、五十法紙幣(さつ)一枚、十法二枚、二法真鍮貨二つ、と、探し出しそれから日本の郵便切手を三枚景物に添えて机の上へ並べた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...今晩はあたしにも見せてね」と勇み立つ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...殊に荷物を皆持って上れという命令があったので多分放免になるのであろうと勇みに勇んで上陸した...
正岡子規 「病」
...勇みたつたやうな返事が聞えると...
水野仙子 「散歩」
...自分が血を流したように勇み...
吉川英治 「新書太閤記」
...千駄の輜重馬は勇みに勇んで大高城へと通った...
吉川英治 「新書太閤記」
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