...其勃々たる青雲の念をして満足せしむると同時に...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...また先刻の討論を聴いても甚だ鋭気勃々(ぼつぼつ)たる有様を見て...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
......
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その勃々たるもの決して汨没(こつぼつ)せざるなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...伊藤侯亦自ら取つて代るの野心勃々たるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...星除名論者は如何にして其事後を善くせんとする乎土佐派の目的は是れに依りて伊藤内閣を出現せしめんとするに在らむされど伊藤侯は決して逆取の手段を断行する政治家に非ずたとひ侯の野心勃々たるを以てすと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...まさに革命的宣伝小説は勃々たる隆興の機運にせまられている...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...何か遊意勃々(ぼつぼつ)として湧くものがあって道をかえたのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...なほ又、当時、日本の人物は西南にのみ偏在するかの如く見る者有之やうに候へ共、北東の地また決して人材に乏しきものに非ず、上述の亜欧堂の如きは一画工に過ぎずといへども、なお以て我より祖をなすの工夫あり、信淵の如きは宇内(うだい)を呑吐(どんと)するの見識あり、小生偶然同行の雲井なにがしの如きは、白面の一書生には候へ共、気概勃々として、上杉謙信の再来を思はしむるものあり、快心の至りと存じ居り申候...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は行(ゆ)く/\午前(ごぜん)に見(み)て暫(しばら)く忘(わす)れて居(ゐ)た百姓(ひやくしやう)の活動(くわつどう)を再(ふたゝ)び目前(もくぜん)に見(み)せ付(つけ)られて隱(かく)れて居(ゐ)た憤懣(ふんまん)の情(じやう)が復(ま)た勃々(むか/\)と首(くび)を擡(もた)げた...
長塚節 「土」
...実にも真剣めいた作家らしい悩みの雨に打たれながら勃々たる意気に炎えてゐる彼とを連想することがかなつた...
牧野信一 「浪曼的月評」
...野心勃々(ぼつぼつ)たる勤勉が加わって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...其から大夏の赫連勃々が叱干阿利をして城を築かしめると...
南方熊楠 「人柱の話」
...英気勃々(ぼつぼつ)としてわれながら禁ずることが出来ない,どこへどうこの気力を試そうか...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...彼の爪が勃々(ぼつぼつ)たる雄図をもって...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...野心勃々の氣はいが見えてゐたりしたら――あの信長の性格としても...
吉川英治 「折々の記」
...侠勇勃々(きょうゆうぼつぼつ)たる一党の勇士たちは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...勃々たるもの決して汨没(こつぼつ)せざるなり...
吉田松陰 「留魂録」
便利!手書き漢字入力検索