...自分の魂を劬りながらその問題を育てゝ行くであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...(五、一二)十一 身邊雜事1他人の長所を認めて、これを尊重し、劬り、助成することは、雜り氣のない朗かな歡びである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...帆村にかわって糸子を劬(いたわ)った...
海野十三 「蠅男」
...わが身のことは忘れたかのように劬(いた)わってくれました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...不幸者を劬(いた)わるような態度にかえって...
徳田秋声 「仮装人物」
...へへへ」と私は低い劬るような声で呟いた...
松永延造 「職工と微笑」
...基本的な人権の劬り...
宮本百合子 「石を投ぐるもの」
...不具の子として劬わったり憫れんだりしたことは無かった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...その優しさ劬わり深さでいびられているような心地さえする...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...それが母に対する父らしい劬りかもしれない...
矢田津世子 「父」
...お互いに劬(いたわ)りあい慰めあうのが本当ではないか...
山本周五郎 「青べか物語」
...庇(かば)ったり劬(いたわ)ったり...
山本周五郎 「さぶ」
...お互いに劬りあい相手に誠実であった愛情...
山本周五郎 「寒橋」
...一種の尊敬と劬(いた)わりの態度でおなつに接した...
山本周五郎 「契りきぬ」
...それをかれらはこんなにも劬(いた)わって呉れた...
山本周五郎 「七日七夜」
...乏しい炭をまるで劬(いたわ)るように使うあの火桶ひとつでは...
山本周五郎 「日本婦道記」
...劬(いたわ)りのこもった眼つきで頷いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...むしろ劬(いたわ)り慰めてやりたくなり...
山本周五郎 「雪の上の霜」
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