...助け舟を呼んだ人は助けられたかいなかも判らぬ...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...助け舟を呼んだ人は助けられたか否かも判らぬ...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...分らずに苦しがっていたから「原稿というのはつまり君が何時(いつ)だか書いた文章のことだ」と僕が助け舟を出してやって初めて分ったのです...
海野十三 「あの世から便りをする話」
...貴下が本當に助け舟をお求めなさるのは...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...助け舟を出してやりたい気象が...
中里介山 「大菩薩峠」
...おたまさんの息子の嫁と勘ちがいして「それで貴女と結婚したわけだね」と助け舟を出された...
中谷宇吉郎 「娘の結婚」
...親殺しの疑ひを言ひ解く道が無くなるとお前は助け舟を出した...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...釣などに行かなかったという証拠があるかい――その上西久保の屋敷に隠されているという――」「親分」ガラッ八は助け舟の欲しそうな顔でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可哀想に」ガラッ八はたまり兼ねて助け舟を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人が――」宗助は助け舟が欲しそうに乗出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...階子段の下に突つ込んで置きました」お杉は平次の助け舟に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丁度宜いところで自分が助け舟を出してやらうと言つた魂膽(こんたん)もあつたやうだ」「下男の爲吉を殺したのは?」「打越金彌だよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「惡戯か本氣か知らないが、俺のところにも、助け舟を呼んで、二人から手紙が來たよ、どつちも坂田屋のものだが、手代の喜三郎では無いやうだ」「へエ? すると、坂田屋の者は三人も殺されかけてゐるわけですね、――親分へ手紙をよこしたのは、誰と誰です」「坂田屋の内儀(ないぎ)と、伜の柳吉(りうきち)だよ」「へエ、驚きましたね、相生町の坂田屋といふと、本所でも評判の物持だが、その家がまるで死神に憑(つ)かれたやうなものですね」「兎も角行つて見よう、こいつは容易ならぬことかも知れない、――ところでお前へ來たといふ手紙は?」「これですよ」八五郎はでつかい煙草入から取出して平次に渡しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...流れ舟だから助け舟を出してくれというこれが合図...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...村方でもなんとかして助け舟を出そうと...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...実物から離れると2とか3とかいうかんたんな数の観念さえ掴むことが出来ないことです」ベンチからパパが助け舟をだした...
久生十蘭 「だいこん」
...今、話が面白うなりかかっとるところじゃけ」新之助も、助け舟が出て、ほっとした面持で、一つ、咳をし、「それで、江崎満吉が、吉田さんに、果し状をつきつけて、大喧嘩になるんじゃが……」と、話をつづけた...
火野葦平 「花と龍」
...自分でもよく考えあなたにも助け舟願いますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??