...決して蝦や蟹に劣るものではない...
伊波普猷 「進化論より見たる沖縄の廃藩置県」
...天災だなどといって泣寝入りしていてはまさしくこの愚夫にも劣る...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...さもあれ勇は劣るとも汝に槍を投げ飛ばし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...一筆斎文調が板画の色彩は浮世絵中最も上乗(じょうじょう)のものに比して劣ることなし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...四斗樽(とだる)大(だい)を備(そな)えても空(から)なれば四升樽(しょうだる)にも劣る...
新渡戸稲造 「自警録」
...モーツァルトもその点においてはコンスタンツェに劣るものではない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...瓦に劣る世を経((へ))よとは思((おぼ))しも置かじを...
樋口一葉 「雪の日」
...この男は名子(なこ)という農奴(のうど)にも劣るひどい生活をつづけているうちに...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...「こんな不健全な身体では智能発達の劣るのもむりはありませんですな...
本庄陸男 「白い壁」
...麒麟も老ゆれば駑馬に劣るといふ譬のあることをお忘れなさいますな...
牧野信一 「悲しき項羽」
...それでも彼らの掠奪心は他のものに大して劣るものではない1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...白馬の味太(いた)く劣る故殺さず...
南方熊楠 「十二支考」
...香は白梅に劣るとされているのだが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...優るとも劣る気遣いはなかった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...決して欧米の女子に劣るものでなかろうと思います...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...(それだけは劣る)と...
吉川英治 「三国志」
...作法知らずは、犬にも劣るわ、犬じゃ、畜生じゃ、手前等(てめいら)の主人は』誰の顔よりも深刻に傷(いた)んでいたのは萱野三平だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...野性的な生命力を、宗教や文化の苗床に芽ばえさせた功はあるが、大きく見くらべて、人がらは見劣る...
吉川英治 「随筆 新平家」
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