...唯幸ひにこの諷刺家は今を距(さ)ること二百年ばかり前に腸加答児(カタル)か何かの為に往生した...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...僕は当時僕の弟の転地先の宿屋の二階に大腸加答児(だいちょうかたる)を起して横になっていた...
芥川龍之介 「春の夜」
...この国には加答児(カタル)にかかっている子供が多いからである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...肺尖加答児(はいせんかたる)も間もなく治癒(ちゆ)するだろうから...
海野十三 「恐しき通夜」
...芸妓といふものは大抵慢性喉頭加答児(かたる)に罹(かゝ)つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...表面大腸加答児と云うことにして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ある年は母がひどい腸加答児(カタル)に罹って半年ほど後までも祟られた...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...叔父は自分では肺尖加答児(はいせんカタル)だと称していた...
徳田秋声 「足迹」
...最近感冒から気管支に加答児を起した危険な二週間...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...」その三――或る夏重夫は激しい胃腸加答児に罹った...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...気管支加答児となり...
豊島与志雄 「反抗」
...病気は気管支加答児だけで...
豊島与志雄 「反抗」
...肺尖加答児(カタル)を病んだこともあるそうだった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...九月三日「明日は出発せんと云ふに頭重く心地悪敷ければ片山医師の診察を乞ふに肺尖加答児(カタル)なりとの事なり...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...胃壁にあらわれた慢性加答児と暗色の血液は...
久生十蘭 「泡沫の記」
...被告のうちに拘引当時軽からぬ腸加答児に罹つて居たものがあつた...
平出修 「逆徒」
...それも急性胃加答児(いカタル)で偸(と)られたのだと云うから...
二葉亭四迷 「平凡」
...終(つい)に加答児(カタル)性肺炎のために命を隕(おと)した...
森鴎外 「渋江抽斎」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??