...今日のあなたのお手紙の一字一句をも深い理解と同情をもつて悉(ことごと)くうけ入れる事が出来ますと大きな声で申あげる事の出来る力強さを持つて居ります...
伊藤野枝 「書簡 木村荘太宛」
...独逸文学にあらはれた暗さが、また力強さが、軽い文化に捉へられないやうな魂の辛さが、今度の大戦にも名残なくあらはれてゐる...
田山録弥 「真剣の強味」
...力強さと敏捷さと美しさにあこがれるというのはその証拠である...
野上豊一郎 「闘牛」
...しかし作者の日頃強く実感してゐる信仰であり信念であるものを其のまま正述したものであるから自ら力強さが籠つて居り...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ただ私を悩ました感情の強烈な力強さを示すためにしるすにすぎない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...近き将來において一層の明確さと力強さとを以つて語りたい希望などを述べたものである...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「リルケ書翰(ロダン宛)」
...櫛(くし)の通った短髪が力強さを思わせる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...その上私に凡そ嘗て感じたこともない祖先崇拝の念が浮んで来るかのやうな力強さに打たれたりした...
牧野信一 「歌へる日まで」
...情慾の力強さ、其の持つ歓びと怖れと悲しみの錯綜した経験などは、其に実際当って見なければ、其がどれ程まで霊と密接なものであり、畏るべきものであるかと云うことは分るまい...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...思いもかけぬ力強さでメチャクチャに蹴立てた赤ん坊は...
夢野久作 「霊感!」
...私には人間の慾望というものの力強さが...
横光利一 「欧洲紀行」
...でんと坐っているような力強さを...
吉川英治 「新書太閤記」
...壮大な力強さをもって...
和辻哲郎 「樹の根」
...どっしりとした力強さを印象するが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...この像の力強さに及ぶものは一つもありません...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかしこの放胆な大まかさのうちには古典的な力強さがあふれている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...全的に生きる生活の力強さはそこから生まれるのです...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
...しかしその感じはイデエの力強さの下にすぐ消えて行く...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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