...力のない歩みを返して行った...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...この意味に於いて我等に「無理」を強ひる力のないものは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...あれはまだ自分の幸不幸を弁(わきま)へる能力のない小娘ぢやあないか...
犬養健 「愚かな父」
...新党に功のない彼が党内に勢力のないのは当然だったが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ほんまに法力がないじゃろうか」「ちっともないというよ」「そうか」「あんな法力のない坊主は...
田中貢太郎 「鷲」
...(だらけた気力のない歩き方をする)足がしびれたわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...もはや爆裂するだけの勢力のない火弾が...
寺田寅彦 「備忘録」
...力のない微笑と一緒に軽い洒落も出た...
徳田秋声 「黴」
...その一割も従業員では勢力のない若者ばかりだと...
徳永直 「冬枯れ」
...したがって鑑別力のないものと...
夏目漱石 「三四郎」
...労働能力のある間は職業を与えられ労働能力のない時には衣食を与えられるという...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...彼は力のない手つきで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...私はここで休みますからお許しくださいませ」絶望的な力のない声ではあるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...力のない蚊をはらう音がぱたぱた聞えた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...財力のない人間が庭を作っても...
室生犀星 「陶古の女人」
...裁く力のない者に裁かれた者の不幸さが思いやられる...
吉川英治 「親鸞」
...力のない嗤(わら)い声(ごえ)を立てて...
蘭郁二郎 「鉄路」
...そこには恋する力のない老翁と恋ざかりの若い乙女との間の唱和はあるが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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