...單に力――心理的の力である物理的社會的の效果を惹起す可き力ではない――力のない思想...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...絶大な支配力のない限り...
石原莞爾 「最終戦争論」
...決断力のない臆病者だといい...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...よぼ/\した力のない足取りと皺(しわ)がれた声とが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...みのるは矢つ張りこの力のない男の手で養つてもらはなければならなかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...ただ紅葉に活力のないことだけを云いたい...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...力のない表情でいった...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...そして引力のない空間で...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...その顔と「ああああ……」と言った力のない声と...
夏目漱石 「三四郎」
...私はかなしむ この白つぽけた室内の光線を私はさびしむ この力のない生命の韻動を...
萩原朔太郎 「青猫」
...しかし、それは、呟きのように低く、力のない声で、かすかに、唇が動いた程度にすぎなかった...
火野葦平 「花と龍」
...力のないそれで居て胴中から出る様な咳の音を聞くと...
平出修 「公判」
...自分で働き自分で人生の道を進んでゆく力のない昔の女が...
宮本百合子 「生きるための恋愛」
...力のない・これを用いる術を知らない・手の中にあるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...静かな力のない流れよりも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...と短く力のない呼吸をしていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...戦闘力のない領民などは...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう拒む力のない清十郎を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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