...劇的な効果を収め得た事だろう...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...事件に一種劇的な色彩があって中々面白かったばかりでなく...
江戸川乱歩 「黒手組」
...など目まぐるしいばかりに推移って行く欧州の劇的な変化を目撃した後...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...じつに劇的な瞬間が私たちのうえに落ちる...
谷譲次 「踊る地平線」
...その呪いの事を考えておられるのかな?」師父ブラウンはその悲劇的な出来事の衝動以上に何物かがあった渦まいてる混乱の仕事のために一二時間ばかりの間行ったり来たりした...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...序曲ほどの劇的な面白さはない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...我が愛すべき学生は我等の現代文明を最高に劇的な主題として見せてくれるだろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...このような劇的な告白をきいて平気でおられるはずはないと思われるが...
平林初之輔 「予審調書」
...いかに彼の藝術が彼自身をしてあのやうな悲劇的な死に到らしめたか...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...殊に此の手帳に描かれてあるような私の悲劇的な姿なんぞはほんの気まぐれな仮象にしか過ぎないのだ...
堀辰雄 「菜穂子」
...この村にはまだ何処(どこ)ということなしに悲劇的な雰囲気(ふんいき)が漂っていたのだ...
堀辰雄 「三つの挿話」
...そういった悲劇的なものは...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...劇的な変化にも馴れたものだったが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...感情的な力と劇的な深さを兼ね備えている古今無双の歌手...
三浦環 「お蝶夫人」
...自己のうちに向けられた實質的な思惟の敍情詩とは反對に劇的な...
三木清 「歴史哲學」
...それが或る思いもかけぬ悲劇的な出来事のために...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あるいは維盛最後の悲劇的な心持ちが...
和辻哲郎 「院展遠望」
...あの劇的な動作は舞踊の純粋性をそこなう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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