...彼女は自分の考えを劃然としている...
...彼の態度の変化は、前とは劃然と異なっていた...
...彼の目的は劃然と明確で、それに向かって行動していた...
...この問題については、二つの意見が劃然と分かれている...
...力強いリーダーシップによって、組織の方向性が劃然としていた...
...されば此人は藝文に劃然たる一新機軸を出しゝ者にして同代の何人よりも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...劃然として具へられたらむには...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...而して此(か)かる特質(理想)は今や甚(はなはだ)しき化醇の途次にありて未(いま)だ劃然たる定質を鋳成するに至らざるにはあらざるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...雪霽(ゆきばれ)には青空に劃然(くっきり)と聳(そび)ゆる玉樹の高い梢に百点千点黒い鴉(からす)をとまらして見たり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...如何(どう)も劃然と對等のやり法(かた)では無かつたらしく想はれる...
内藤湖南 「聖徳太子」
...劃然(かくぜん)として消す事のできない境界(さかい)ができた...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...神仏を劃然(かくぜん)と区別し...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...紫色と種々の草の秋色が劃然としている...
平野長蔵 「尾瀬沼の四季」
...しからば理屈とは知のいかなる部分かというに劃然(かくぜん)とその限界を示すあたわざれども...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...それ故に善惡可否巧拙と評するも固より劃然たる區別あるに非ず巧の極端と拙の極端とは毫(がう)も紛るゝ處あらねど巧と拙との中間に在る者は巧とも拙とも申し兼候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...それゆえに善悪可否巧拙と評するももとより劃然(かくぜん)たる区別あるに非ず...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...一つ一つ劃然とこまかく描き出されていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...上古より竜蛇の区別まずは最も劃然(かくぜん)たり...
南方熊楠 「十二支考」
...初より劃然とした差別(しやべつ)がしであつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今目さめたといふやうな樣に劃然と浮んで見える...
吉江喬松 「山岳美觀」
...劃然たる限界がかくも立てられるかと思ふほどに...
吉江喬松 「山岳美觀」
...劃然(かくぜん)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...なお劃然とした一境地を...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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