...其の人ありと聞えた剽軽(ひょうきん)な千手(せんじゅ)大尉であった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...粘膜(ねんまく)という剽軽者(ひょうきんもの)さ」そういわれた瞬間...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...一番剽軽で、そして一番長そうな奴を手で押えて、物尺であたってみたら、七尺近くもあった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...剽軽な男は椅子の上から...
薄田泣菫 「茶話」
...それでも時々は剽軽な悪戯(いたづら)をして...
薄田泣菫 「茶話」
...剽軽者はその手を自分の手でぽんと敲いて...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...「あんな剽軽なやうなことばつかり言つて...
徳田秋聲 「老苦」
...貞ちやんは剽軽者の気のいい子でなんでもいひなりにして遊んでくれたし...
中勘助 「銀の匙」
...「とんだ剽軽者(ひょうきんもの)である...
中里介山 「大菩薩峠」
...胡坐(あぐら)を掻(か)いている剽軽(ひょうきん)な彼の顔を...
夏目漱石 「明暗」
...剽軽者(ひょうきんもの)で...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...剽軽(ひょうきん)な感じのする親爺です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この剽軽(ひょうきん)な粗忽(そこつ)者をそんなにも貴方は憎いと云うのですか……私は井戸端に立って蒼(あお)い雲を見ていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...京より」「わからしゃったか?」「うん」「それでは……」日ごろの剽軽(ひょうきん)に似あわず...
火野葦平 「花と龍」
...さつき何か云ひ出さうとした見るからに元気者らしい剽軽(ひようきん)な男は...
牧野信一 「まぼろし」
...」と剽軽(ひょうきん)な歎息をもらしたのでまたどっと皆は笑いを立てるのだった...
横光利一 「旅愁」
...其れに下宿人の娘の一人も剽軽者(へうきんもの)で細君に調子を合せて歌ひ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...剽軽(ひょうきん)そうなおッさんである...
吉川英治 「新・水滸伝」
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