...かう言ふ人は割合に帽子を手に入れる...
芥川龍之介 「拊掌談」
...割合に落ち着いた挙止でそれだけの仕事をすませた...
有島武郎 「星座」
...まして鄒七嫂は趙家の隣にいるので見聞(けんもん)が割合に確実だ...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...私は食物(くいもの)には割合に無頓着(むとんちゃく)であって...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...伎倆のすぐれてゐる割合に...
薄田泣菫 「価」
...そのなかで割合に気が進まなささうなのが男の心(しん)の臓位のもので...
薄田泣菫 「茶話」
...宿は高い割合に良くなかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...関門の都市に遠くない割合に現代化していない...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...しかも割合に早く...
田山録弥 「浴室」
...割合に枝の繁(こ)まない所は...
夏目漱石 「草枕」
...これは距離の近い關係で割合によく聽えるらしい...
成澤玲川 「ラヂオ閑話」
...もう一つは丁度、門と玄関との中間に位し、割合に四角く、やはり青ツぽい色をしてゐる...
平山千代子 「石」
...政府の力もその割合にて弱かりしはずなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...又英國は其富裕の割合にして他の諸國に比すれば帝室費の少なきものなれども...
福沢諭吉 「帝室論」
...この近所は割合に昔のままになつてゐるやうに思へるので...
堀辰雄 「春淺き日に」
...さうすると割合に晴れやかな気持になりました...
牧野信一 「蚊」
...彼は割合にそんなことに興味を持つてゐた...
牧野信一 「眠い一日」
...こんな辺鄙(へんぴ)の村でありながら割合に貧しくないといふ事である...
正岡子規 「病牀六尺」
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