...しかしその割に彼女や辰子(たつこ)の家庭の事情などには沈黙していた...
芥川龍之介 「春」
...川幅の割には広く見えない...
芥川龍之介 「尾生の信」
...その割にはあまり悲しいとも思はなかつたものでございます...
芥川龍之介 「雛」
...齢の割に頬の削(こ)けて血色の悪い顔...
石川啄木 「道」
...割に輕いタツチの小説を集めてみた...
太宰治 「『女神』あとがき」
...寒い割に風も吹かず...
夏目漱石 「永日小品」
...叔父さんにも貧乏な割にはと云っては失礼ですが...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...そう安く売って割に合うんでしょう」としまいに聞き出した...
夏目漱石 「門」
...向う息の荒い割には氣の良い男で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...桃割に結つた町子の黒襦子の襟をかけてミシンを踏んでゐるところは...
林芙美子 「晩菊」
...二つに一つの割に合わん勝負だ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...土曜マチネーの宣伝が足りてゐない割にはよく来てゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...早目に楽屋入り、寝不足が続いてゐるのに、割に元気...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...裁断しないで豆袋屋へ売ると一冊分が二銭の割にあたる...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...同じ時間割に従い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...之(これ)を若(も)し郵便局で配達するとすれば係員の多くを要し事務の繁雑な割に利する所は少(すくな)いが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...及び労働者の三階級への分割によるべきであって...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...體の割に小さい瞳を...
若杉鳥子 「烈日」
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