...剪(き)らなければならぬ...
太宰治 「駈込み訴え」
...円朝の怪談で有名な彼(か)の『牡丹燈籠(ぼたんどうろう)』は『剪燈新話』の中の『牡丹燈記』から出たもので...
田中貢太郎 「怪譚小説の話」
...子供が其れを剪(き)って来て...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...駝師(うえきや)が剪裁(せんさい)の手を尽した小庭を通って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...もう五六年……」と言いさしてはらはらと涙を流し「母さんがいなくなっても母さんをおぼえているかい」と今は肩過ぎしわが黒髪のそのころはまだふっさりと額ぎわまで剪(き)り下げしをかいなでかいなでしたまいし事も記憶の底深く彫(え)りて思い出ぬ日はあらざりき...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...其晩(そのばん)宗助(そうすけ)は裏(うら)から大(おほ)きな芭蕉(ばせう)の葉(は)を二枚(まい)剪(き)つて來(き)て...
夏目漱石 「門」
...楓林(ふうりん)仕立ての盆栽の邪魔な枝を一つチョンと剪(き)りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「この通り」恐しい勢ひで風を剪(き)つた分銅が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...柑橘類の剪取(きりとり)に使うハサミでも...
火野葦平 「花と龍」
...食膳にのぼす為の蕗や胡瓜を剪つたり...
牧野信一 「籔のほとり」
...もうそろそろ剪ってもどろうと...
室生犀星 「日本の庭」
...鋏(はさみ)を借りて杉山と倶(とも)に髪を剪(そ)り...
森鴎外 「大塩平八郎」
...くれとも言わぬのに布を何尺か剪(き)って渡すと...
柳田国男 「年中行事覚書」
...半紙(はんし)を八つほどに剪(き)ったのを糊(のり)で竹のくしに貼(は)りつけ...
柳田国男 「母の手毬歌」
...千蛾は燈芯剪(とうしんき)りを取って行燈(あんどん)の丁字(ちょうじ)をつまみました...
吉川英治 「江戸三国志」
...燭(しょく)を剪(き)って...
吉川英治 「三国志」
...「いまは何刻(なんどき)か?」枕前の燭(しょく)を剪(き)っていた寝ずの宿直(とのい)や典医が...
吉川英治 「三国志」
...燭(しょく)の丁字(ちょうじ)を剪(き)った...
吉川英治 「親鸞」
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