...一寸剪刀の手を止(や)めて...
薄田泣菫 「茶話」
...言いかえれば作者の感情のままに自然は剪定(せんてい)されるのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...それから明治二十年代に到つてフランスの宣教師からフランス流の剪定法を教はつて...
太宰治 「津軽」
...・笹鳴くや墓場へみちびくみちの・がらくたを捨てるところ椿の落ちるところ・咲くより剪られて香のたかい花・酔ふたが雨の音・忘れられて空へ木の実のゆれてゐる・出て見れば雑草の雨四月八日雨...
種田山頭火 「其中日記」
...思想を現はすやうに自然を剪栽するのではない...
種田山頭火 「其中日記」
...剪(き)り残されの枝にホンの十二三輪(りん)だが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...昨日(きのう)の雨を蓑(みの)着て剪(き)りし人の情(なさ)けを床(とこ)に眺(なが)むる莟(つぼみ)は一輪...
夏目漱石 「一夜」
...ランプの心(しん)を剪(き)る鋏(はさみ)はどこにあるんですか」と云う小六の声がする...
夏目漱石 「門」
...――俺はその方などの手におえる人間ではない」りゅうと白刃が真昼の陽を剪(き)って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前が剪りとつて来る幸福の枝に妾は...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...雀が舌を剪(き)られたとか...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...その詩には人に優れた剪裁(せんさい)の工(たくみ)があった...
森鴎外 「魚玄機」
...雑多な印象が剪綵(せんさい)せられずに其儘(そのまゝ)並べられて居るが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...老人は燭を剪(き)る...
吉川英治 「江戸三国志」
...花を剪(き)って...
吉川英治 「三国志」
...燈芯の灯を剪(き)って...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...七短檠(たんけい)の灯が翳(くら)くなる……丁字(ちょうじ)を剪(き)る...
吉川英治 「宮本武蔵」
...剪(き)った睫毛(まつげ)のように細かな脚(あし)が...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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