...剩(おま)けに不愉快な思ひをするのは下らん話だからね...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...剩員淘汰と共にやめられた男だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...また最も有力に、機械と分業との破壞作用、資本と土地との集中、生産過剩、恐慌、小資本家と小農との必然的滅亡、プロレタリヤの悲慘、生産界の無政府状態、富の分配の驚くべき不權衡、諸國民間における必死の産業戰爭、舊習慣、舊家族關係、舊國民性の解體を論證した...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...この澤山の落葉は生命の過剩を思はした...
千家元麿 「自分は見た」
...ひとはどこで位置の定着を得るかといふやうな自意識過剩の統一の問題などに對しても...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...剩へ平坦の處へ出て良田を潰す...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...窮民地方の地租十分の三を輕減したるも猶ほ豫算に剩餘を見たりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...雜誌屋がその餘剩を四五人以外の人に施さない以上...
直木三十五 「春夫偏見」
...剩錢(つりせん)なきを以て物價の單位拾圓となる...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...煙草を買ひに出させる度毎に剩錢(つりせん)を祝儀にくれたお客にも會つて見たくなつた...
永井荷風 「羊羹」
...直ちに射術の奧儀秘傳を剩す所なく紀昌に授け始めた...
中島敦 「名人傳」
...「旦那どうぞこれからお剩錢だけをとつて頂きてえもんですが」「お前私に取れといふのか...
長塚節 「教師」
...憚(はゞか)り乍(なが)らお剩錢(つり)を貰ひたいくらゐ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俸給の餘剩(あまり)を積んで購(あがな)つて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その白い物がすでにあん子にも過剩される程...
室生犀星 「神のない子」
...その餘剩品を返して來た程度にとどまる...
吉川英治 「折々の記」
...デザイン過剩到來物の生菓子のふたをひらく...
吉川英治 「折々の記」
...デザイン過剩を氣にしだすと...
吉川英治 「折々の記」
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