...故に剩されたる第三の途は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...どこかから剩り物が來たりして...
鮎川義介 「革命を待つ心」
...字を剩(あま)すこと凡そ三たび...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...剩(おま)けに私の家へまで泊まつたのを...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...剩(あまつさ)へ辿(たど)り向(むか)ふ大良(だいら)ヶ嶽(たけ)の峰裏(みねうら)は――此方(こちら)に蛾(ひとりむし)ほどの雲(くも)なきにかゝはらず...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...さうして其剩餘(そのじようよ)を以(もつ)て從來(じうらい)の借金(しやくきん)の整理(せいり)をして行(い)くより外(ほか)には途(みち)はないのである...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...一條の阿武隈川のみを剩す...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...この澤山の落葉は生命の過剩を思はした...
千家元麿 「自分は見た」
...窮民地方の地租十分の三を輕減したるも猶ほ豫算に剩餘を見たりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「旦那どうぞこれからお剩錢だけをとつて頂きてえもんですが」「お前私に取れといふのか...
長塚節 「教師」
...剩雲いまは收るや...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...三途(づ)の川で渡し守からお剩餘(つり)を取る老爺だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...憚(はゞか)り乍(なが)らお剩錢(つり)を貰ひたいくらゐ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...剩つた米を安くかつて米店をはじめたり...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...お前に調節されて、外部の過剩も、われわれの内部では平衡する...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「窓」
...權力などの過剩のすべてが...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...此の過剩な小鳥の群を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...かういふ肥料過剩に根を傷められてゐる不幸な麥だ...
吉川英治 「折々の記」
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