...泥の中に何本かの蓮根が剥き出しに見え...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
...老人も黄色い歯を二本剥き出して...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...おなじように剥き出しにした腕...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...薄気味悪く剥き出していて...
直木三十五 「南国太平記」
...その度に歯を剥き出した...
直木三十五 「南国太平記」
...歯を剥き出して、眼を血走らせて、狂った獣のように――月丸が、深雪へ、斬りおろそうとした腕へ、突いてかかった...
直木三十五 「南国太平記」
...頭の中、眼の奥には、血潮の散乱と、剥き出した眼球、破れた着物、掴み合う手、その手の中の乱髪、刀、踏みにじられた草、折れた灌木――そんなものが、入り乱れていた...
直木三十五 「南国太平記」
...白い歯を剥き出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...けふらも出なくつちやならねえんだがどうして出ねえかよと口不調法なる彼の話は剥き出しである...
長塚節 「土浦の川口」
...卵のやうな眼を剥き出した役者も...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...その下の漆喰が煙草の煙で黄色くなっているのが剥き出しのままになっていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...やけに帽子の庇を突上げて端麗な額を剥き出し...
久生十蘭 「魔都」
...古繩で首を絞められ、黒焼屋の天井にぶら下っている猿の乾物のように、歯を剥き出して、恨めしそうに天井を睨んでいたのである...
久生十蘭 「魔都」
...自分もまた小娘の感情に還って剥き出しに挑みかけているのに気付く...
矢田津世子 「女心拾遺」
...ぶるさんが霞んだ眼を剥き出して...
山本周五郎 「留さんとその女」
...爛々と剥き出した眼光でハッタと景清を睨み据えたまま引返して舞台に入り...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...白い歯を一パイに剥き出した...
夢野久作 「怪夢」
...粗(まば)らな歯を一パイに剥き出してニタニタと笑っている……という場面で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索