...君の言葉を聞くと活路を見いだしたように少し顔を晴れ晴れさせて調剤室を立って行った...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...そして彼は多分池谷別邸のなかに幽閉されていたろうと思われる糸子に麻酔剤を嗅がせた上...
海野十三 「蠅男」
...睡眠剤として毒ニンジンが使われた...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...もしも老年に達しようとするなら吐剤をしばしば使うべきでない...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...アニリン剤の青竹や洋紅に毒された世界近代の画人は此の前に愧死(きし)するに値する...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...心理的に麻酔剤の役をするものがあればいいんだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...たまには睡眠剤の力で昼寝をしようとすることもあるけれども...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そんで前にもいうたようにその本の中には薬剤に依(よ)る方法やら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...一つは医者の礼で他は薬剤師の礼で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...不幸にして細君の父と健三との間にはこういう重宝な緩和剤が存在していなかった...
夏目漱石 「道草」
...同じ目的で瀉血、発汗剤、利尿剤、クシャミ薬が処方された...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...12標品では着色剤は鉛丹(minium)すなわち赤色酸化鉛であった...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...大池は飛びつくようにして錠剤を飲みこんだ...
久生十蘭 「肌色の月」
...火にかけたときにだけその文字が見えるようにできる化学的薬剤があるし...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...白髪染剤で常の雀を染めその毒に中(あた)っておとなしく沈みいたと判った...
南方熊楠 「十二支考」
...近時米国でますますトランクィライザー(鎮静剤)の生産と需要とが盛なのは病的な社会現象の反映である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...腸窒扶斯(チフス)を解熱剤で退治しようとするのと同じ庸劣な処置です...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...迷信的空想に対する一種の解毒剤(げどくざい)の役を勤めるであろうと考えたからである...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
便利!手書き漢字入力検索