...その中にただ薄ら寒い防虫剤(ぼうちゅうざい)の臭(にお)いばかり漂(ただよ)っている...
芥川龍之介 「早春」
...天井は天井で消毒剤が一面に撒いてあるのだった...
海野十三 「空襲下の日本」
...注射器を使って子宮の中に剥離剤を注入すれば...
海野十三 「振動魔」
...防虫剤のほのかな匂い...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...麻酔剤をかけなければならぬような手術をうけるとしたら...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...コーヒーが興奮剤であるとは知ってはいたがほんとうにその意味を体験したことはただ一度ある...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...殺鼠剤(さっそざい)がいちばん有効だという事は聞いていたが...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...最善の解毒剤だよ」彼は更に言葉をさしはさんだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...解熱剤をあげるから来なさい...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...ただ末期(まつご)をらくにするために思いきり注射した麻酔剤がきいてるあいだの昏昏(こんこん)とした眠りから醒(さ)めたときに母は奇蹟的に元気を恢復(かいふく)した...
中勘助 「母の死」
...大麦ひき割りはオートミールに比べて栄養が少なく緩下剤の性質を持っていた...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...催眠剤の誤用で死んでいる...
久生十蘭 「肌色の月」
...僕たちの生活への一つの刺激剤としてね...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...それとも天の配剤とでもいうのか...
牧逸馬 「土から手が」
...彼女(薬剤師へニングの娘テイミアン――ブルツクスの役)は...
牧野信一 「淪落の女の日記」
...全身の力もて突立ち上る時あなたはアトラスのように地球の屈辱を荷わぬだろうかわたしは獄中で若い憂愁が瞼を襲うときいつもあなたのコンミューンの詩を想い出したそれはわたしらにとって無上の刺激剤だった苦難の時代をわりあい間違なく進みえたことについてわたしらは心からの感謝をあなたに捧げる嵐はどよみ...
槇村浩 「獄中のコンミューンの戦士の詩を憶って」
...この只今の予防剤も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...使用せられたる薬剤の口中粘膜よりの再分泌等によって来(きた)れるものに非ず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索