...『このチョコレートは日本薬局方サントニン〇・〇五瓦(グラム)海人草及び石榴(ざくろ)皮を主剤とし外に各種の栄養剤を配合しその相乗作用により』云々(うんぬん)と効能書が印刷してある...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...じょうだんじゃありませんよ」と、若い薬剤師は、丸木にからかわれたとでも思ったのか、本気になって、怒っている...
海野十三 「火星兵団」
...」嘉七は、催眠剤だけでは、なかなか死ねないことを知っていた...
太宰治 「姥捨」
...解毒剤を掛けてもらわねばならん! さ...
橘外男 「葛根湯」
...いろいろの薬剤を盛った小さい大きい瓶(びん)が棚(たな)の上に並べてあるのが見えた...
田山花袋 「田舎教師」
...消化薬の錠剤か何かのこまごましたことをやかましく言つていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...防腐剤は、死んでからねがいます」「ところが、わしは、生きた人間に、それを試みたいのじゃ...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...ある主婦が盗み食いをする下女を懲らすためにお菓子の中へ吐剤を入れておいた話も聞きました...
寺田寅彦 「先生への通信」
...草根木皮や総菜のような調剤と献立を用いることもまた甚だ必要なことと思われて来る...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...結核菌に対する的確な薬剤が発見されるか...
豊島与志雄 「自由人」
...ここにその処方がある、曰(いわ)く、レモン水、過度の運動、労役、疲労、石曳(ひ)き、不眠、徹夜、硝酸水および睡蓮(すいれん)の煎(せん)じ薬の飲取、罌粟(けし)および馬鞭草(くまつづら)の乳剤の摂取、それに加うるに厳重なる断食をもって腹を空(から)にし、その上になお冷水浴、草の帯、鉛板着用、鉛酸液の洗滌(せんじょう)、酸水剤の温蒸...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...東桂さんはほとほと当惑して漢方の本をあつちこつち読んできかせては調剤のまちがひのないことを弁じながらひたすら潮時をまつてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...浜田の娘おえいは猫入(い)らずといふ殺鼠剤(さっそざい)を服して最後を遂げたりしより無分別の若き男女思案に余ることあれば今にこの薬を購(あがな)ふもの絶えやらずといふ...
永井荷風 「桑中喜語」
...経験主義が集めた数多い薬剤は多剤投与にますます使われるようになった...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...強力メタボリンの錠剤と日本橋の日本ロッシュ会社発売のレドクソン(C)とを併用すれば一番よかろうとのことでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...最後に医者がその水を試験して一種の細菌が非常に沢山発生したため水の流通を妨げたと分って殺虫剤を流してその害を除いた事がある...
村井弦斎 「食道楽」
...ときどき強心剤の注射をしなけりゃあなんねえし...
山本周五郎 「青べか物語」
...これは麻酔剤を嗅(かが)しているので……あまり早く少女が覚醒しては困る事があると見えます...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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