...以前非常(えら)い事世話になつた家の娘さん達でな...
石川啄木 「天鵞絨」
...それとも前非(ぜんぴ)を悔いて...
梅崎春生 「幻化」
...ナオミが素直に前非を悔いて詫(あや)まってさえくれるなら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...私はこの仕事において吾々の熱心な頭にかかってる悪い前非やまたはいかなる呪いもないという事を...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...自分で自分の胸を突いて死にましたよ」「どうして前非を後悔したとわかつた」「遺書(かきおき)があつたんで――詳(くは)しいことはわかりませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この屍体が生前非常に高級なジャンルに属していたということが明瞭に見てとられるのである...
久生十蘭 「魔都」
...此処(ここ)で御注意を蒙(こうむっ)て夫(そ)れで前非を改めて罷(や)めるなんて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...わたしは深く前非を悔ひて...
牧野信一 「浪曼的月評」
...しかしその苦痛の中に前非を後悔するという苦痛のない事はたしかだ...
正岡子規 「恋」
...自分の妻が前非を悔い...
横光利一 「悲しみの代價」
...ふかく前非(ぜんぴ)を悔いて...
吉川英治 「大岡越前」
...前非を悔いあらため一時...
吉川英治 「三国志」
...上庸(じょうよう)におられた時からいたく前非を悔い...
吉川英治 「三国志」
...泣き入る風情はなし、前非を悔いて、俊基のまえに謝罪(あやま)りに来たなどという風でもない...
吉川英治 「私本太平記」
...彼女(あれ)もいまではまったく前非を悔い...
吉川英治 「私本太平記」
...また何かの機には前非(ぜんぴ)をわびて尊氏の許へ帰って来ぬかぎりもない...
吉川英治 「私本太平記」
...後生(ごしょう)です、お願いです、前非を悔いて、素直に洗いざらい、お上(かみ)へ、ほんとのこと仰っしゃってくださいまし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――この春のころ、あれほどにまで、予が、自身のいかりを宥(なだ)めて、心の底より諭(さと)しおいたるに――汝、なお迷妄(めいもう)を醒(さ)まさず、前非を悔いず、前にも増して悪行を謀(たくら)みおるな...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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