...思想は(客觀と關係する點から云へば)客觀より與へらるゝ處を受納し之を材料として主觀内に於いて溌剌たる能動の態度を採る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...あいかわらず溌剌(はつらつ)として元気な声をたてて笑っていたし...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...なんという不思議! 彼女は生れ変ったように溌剌(はつらつ)として舞台の上を踊り狂った...
海野十三 「恐怖の口笛」
...年齢の割に溌剌としていて...
海野十三 「地獄の使者」
...溌剌(はつらつ)たるエミリーによろしく伝言を頼む”――こういうんだがね...
海野十三 「地球発狂事件」
...テニスに熱中したりして頗(すこぶ)る元気溌剌(はつらつ)たる娘時代を過したようであるが...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...常に溌剌と進んでゆくであろう...
豊島与志雄 「小説の内容論」
......
豊島与志雄 「肉体」
...溌剌(はつらつ)たる力と爆発とをもって攻撃することを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...溌剌(はつらつ)とした生れだちである...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...ちょうど月代りの最後の日で、呉服橋からは、せんぶりの千太が高慢ちきな顔をして出張(でば)って来て、ひと目見るなり、こりゃア、虎列剌だ、まぎれはねえ、で引きとって行った...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...亜剌比亜模様(アラベスク)といったようなぐあいに...
久生十蘭 「泡沫の記」
...その溌剌とした精神には豐かな生命が確實に流れてゐたので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...眼そのものにさえつやと輝きとを増す肉体と精神の溌剌可憐な互のいきさつを...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...何かしら一層溌剌たる・沸きたつような・ものを持ち...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...女はいちだんと背が高く、美しくて、溌剌としていた...
山川方夫 「その一年」
...彼の溌剌(はつらつ)とした神経は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...白鳳の美術は決して末流的なものではなくして新鮮な溌剌とした新様式である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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