...細かい針で絶間なく刺すような刺戟(しげき)は二人の顔を真赤にして感覚を失わしめた...
有島武郎 「カインの末裔」
...陽子の胸を刺すような心痛があった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...骨を刺すような風にいつも吹かれていた...
田中貢太郎 「続黄梁」
...突き刺すような眼付きだった...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...突き刺すような感覚があった...
原民喜 「秋日記」
...突き刺すような眼(ま)なざしで...
原民喜 「鎮魂歌」
...僕は向島から押上の辺をドライヴしていた」真名古は突刺すような眼つきで総監を見下ろしながら...
久生十蘭 「魔都」
...刺すような冷たいすきま風が吹き込み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...刺すような冷気が...
本庄陸男 「石狩川」
...……胡桃の樹……刺すような憂愁が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...冷たい刺すようなきらめきが走った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ちょっと刺すような味をしている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この朝夕は肌身を刺すような寒気がつづいて...
矢田津世子 「女心拾遺」
...刺すような調子でこう云った...
山本周五郎 「いさましい話」
...棘々(とげとげ)しい刺すような調子だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...綱宗は刺すような眼で甲斐をにらみ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...眼を刺すような色柄は見られぬし...
吉川英治 「新書太閤記」
...皆が作業を放り出して刺すような寒気の中...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索