...膚(はだ)を刺すような空っ風が不体裁な重しをさげた屋台の暖簾をハタハタと鳴らしていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...むさぼるように読まれて居るのを眺めるこの刺すような歓喜!雪は二三枚読むと...
太宰治 「断崖の錯覚」
...突き刺すような、身に徹えるような、噛みつくような寒さであった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...空気も冷たく刺すようなのだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...刺すような苦痛をもって時々彼の心を過(よぎ)った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...物理的集団的性格の刺すような...
中井正一 「物理的集団的性格」
...返り血を除(よ)けながら主人を刺すような太い奴は誰だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...刺すような眼ざしの中にも...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...骨を刺すような冷たい風が肋骨の間を吹きぬけてゆく...
久生十蘭 「海豹島」
...刺すような寒気を気にする様子はない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...その場の言葉と光景とは私の心に刺すようなものを感じさせ...
宮本百合子 「現実の問題」
...刺すような聲です...
三好十郎 「肌の匂い」
...刺すような後悔を感じる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...恋が身を刺すような一つの痛みであり...
山川方夫 「菊」
...突き刺すようなするどい痛みに...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ほかの座敷がぜんぶ塞がっているわけでもないだろう」「大きな声をしないで下さい」「なんだって」「蒲団部屋でいいと云ったのはあなたじゃありませんか」お杉の甲高い刺すような声に...
山本周五郎 「花も刀も」
...刺すような冷たい風に...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...犬の方では刺すような鞭打ちでも何とも思わず...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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