...狂奔する感情を制止する落付きをどうしても見出すことは出来なかつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...浅間信十郎――これが僕の本名だ――の制止する号令も聞かず...
海野十三 「深夜の市長」
...女装が驚いて制止すると...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...然るに當日寫眞機を携ふる新聞記者は警護の者の制止するを肯(がへん)ぜずして闖入する事の出來ぬ境に闖(ちん)入して俳優の演技を撮影せんとした...
永井荷風 「十年振」
...どうしても感情を制止することが出来ない...
久生十蘭 「湖畔」
...微妙な観念が運動を制止する...
久生十蘭 「白雪姫」
...苟(いやしく)も内を治むる内君にして夫の不行跡を制止すること能わざるは...
福沢諭吉 「新女大学」
...義一を制止する)義一 てめえみたいな奴は...
三好十郎 「その人を知らず」
...制止することのできない涙があふれた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...さっさと行き過ぎる者を制止することができない...
柳田国男 「海上の道」
...親も学校も制止するようになり...
柳田国男 「こども風土記」
...こういう俗信の次第に成長することを制止することが出来なかったのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...順を守れと制止する声も...
山本周五郎 「さぶ」
...「しっ」と制止する声が聞えたのである...
山本周五郎 「失蝶記」
...これはもう制止する訳にいかないと思うんだが」「制止しろとは云わないよ...
山本周五郎 「新潮記」
...すると、二人のうしろから庄司弁吉が、手燭(てしょく)を持って追いつき、道場の要所要所へ灯を点じながら「よさないか」とか「穏やかに話したらどうだ」などと、制止するよりも、けしかけるような調子で、うわのそらなことを、せかせかと云った...
山本周五郎 「花も刀も」
...極力制止するをも諾(き)かず...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...車掌の制止する職掌上の気もちも分るが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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