...または穹窿形に石を刳(く)ったものが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...こんな荒れ果てた山の墓所には珍しく立派な扉の締る音がギーと胸を刳(えぐ)って淋しく響いてきて...
橘外男 「逗子物語」
...巌がぐるりと刳(えぐ)れて地の底深く陥窪(おちくぼ)んだ処が脚下(あしもと)に見えた...
田中貢太郎 「悪僧」
...手にしている出刃で横腹を刳(えぐ)った...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...摺鉢(すりばち)の底のような窪地(くぼち)になった庭の前には薬研(やげん)のように刳(えぐ)れた渓川(たにがわ)が流れて...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...木質(ぼくしつ)を刳(けづ)り取り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...刳盆(くりぼん)や糸捲きのような土産物(みやげもの)を...
徳田秋声 「足迹」
...眉間(みけん)の真中を牡丹餅大(ぼたもちだい)だけ刳(く)り取られたのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...強い力で刳(えぐ)り抜(ぬ)いたように...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...物置の床を刳(は)いで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は母と妹とすこしばかりの家財を刳舟に積んで...
久生十蘭 「手紙」
...それは一匹の海豚がずっと刳舟についていて...
久生十蘭 「手紙」
...そこの華厳寺(けごんじ)で山僧が昔から刳物(くりもの)をやる...
柳宗悦 「全羅紀行」
...刳(く)った浅い木皿(きざら)だとか...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...珍らしくも口も共に一木から刳(く)り出します...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...撫(ぶな)などの大木を刳(く)り出した見事なものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...後部の刳(く)ってないあと丸もあったが華族さんか医者先生...
山本笑月 「明治世相百話」
...あたしなら短刀で刳(えぐ)ってやるわ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
ランダム例文:
美しい目鼻立ち あっちにもこっちにも 品質低下
便利!手書き漢字入力検索