...力まかせに刀で刳った痕跡である...
石川欣一 「山を思う」
...刳(ゑぐ)るにはあらぬかと思(おも)はるゝ程(ほど)...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...妙に私の胸を躍るように刳(えぐ)って...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...大体結果の御想像はお付きになっていられますでしょうな?」ズバリと刳(えぐ)るような調子であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...こんな丈夫な木膚にこれほどまでに深い海水の縞目が刳(えぐ)り付けられているということは...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...痛切に胸を刳(えぐ)ってならなかったのです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...たとえば床脇の窓の刳(く)り方...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...茶碗(ちゃわん)大に刳(く)り取られたままに...
徳田秋声 「仮装人物」
...丸い紫檀(したん)の刳抜盆(くりぬきぼん)が一つ出ていて...
夏目漱石 「それから」
...強い力で刳(えぐ)り抜(ぬ)いたように...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...これはたいてい赤貝(あかがひ)の類(るい)の貝殼(かひがら)を刳(ゑぐ)り拔(ぬ)き...
濱田青陵 「博物館」
...刳(ゑぐ)りのはひつたものゝ出(で)ることは注意(ちゆうい)すべきでありませう...
濱田青陵 「博物館」
...三日もあれば立派な刳舟ができるから...
久生十蘭 「地底獣国」
...匕首(あいくち)かなんかで一突きに刳(えぐ)られ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...幅せまく刳(く)りぬかれた舟の長さと波のうねりの大さとは...
本庄陸男 「石狩川」
...材は松板を刳(く)ったものでありますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...客室(サロン)も寝室も倉も炊事場(ば)も総(すべ)て自然の巌石(がんせき)を刳(くり)抜き...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...観客の心臓を他愛もなく刳(えぐ)るのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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