...わたしの兩眼(りやうがん)を刳(く)りぬいておくれ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...所謂刳磔の苦勞をして...
太宰治 「逆行」
...所謂(いわゆる)刳磔(こたく)の苦労をして...
太宰治 「逆行」
...向う側が穹窿(アーチ)形に刳(く)り抜かれた厚い壁になって...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...それからまた胴乱(どうらん)と云って桐(きり)の木を刳(く)り抜いて印籠(いんろう)形にした煙草入れを竹の煙管筒にぶら下げたのを腰に差すことが学生間に流行(はや)っていて...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...今日誤ってもいだ烏瓜(からすうり)を刳(く)って細君が鶴子の為に瓜燈籠(うりどうろう)をつくり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...眉間(みけん)の真中を牡丹餅大(ぼたもちだい)だけ刳(く)り取られたのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして指の先で刳っては食った...
長塚節 「太十と其犬」
...刳(ゑぐ)りのはひつたものゝ出(で)ることは注意(ちゆうい)すべきでありませう...
濱田青陵 「博物館」
...一列になって刳舟の底へあぐらをかき...
久生十蘭 「地底獣国」
...みな土人が刳舟でポートモレスビーへ運んでいるのです...
久生十蘭 「手紙」
...幅せまく刳(く)りぬかれた舟の長さと波のうねりの大さとは...
本庄陸男 「石狩川」
...×(10)を刳(えぐ)られ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...刳物(くりもの)を以て名がある...
柳宗悦 「全羅紀行」
...木を刳(く)って可憐(かれん)な姿に仕上げます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...後部の刳(く)ってないあと丸もあったが華族さんか医者先生...
山本笑月 「明治世相百話」
...帆柱を立てる腕木を刳(く)り抜いたり...
夢野久作 「爆弾太平記」
...此辺一帯が火山岩とか火山何岩とかいう軟かな岩質で――というよりか富士の噴火のあとのまだ硬まらぬ上を水が流れて斯う細く深く刳ったものであろうと...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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