...到るところの小さい港まで訪問して...
岩本素白 「菓子の譜」
...大東京の外廓以内に、到るところ、高射砲陣地がある...
海野十三 「空襲下の日本」
...到るところに、各々の小都市に、丸太棒を持つた若干の男が、あしたは自分等が『秩序に復した』市會によつて死刑に處せられることなぞは少しも思はずに市役所を占領する...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...血の池や、針の山や、無間奈落といふ白い煙のたちこめた底知れぬ深い穴や、到るところで、蒼白く痩せたひとたちが口を小さくあけて泣き叫んでゐた...
太宰治 「思ひ出」
...子供の時分に夢に見ていた古風な風景画の景色が到るところ眼前に拡がっていた...
寺田寅彦 「異郷」
...竹の切株や根つこが到るところ出てるうへにいたいいたい草がいちめんに生えてるのがふだん石ころひとつにも伯母さんがやかましく世話やいてくれる私には針の山をゆく気もちで足の踏みどころもない...
中勘助 「銀の匙」
...到るところ河原に乱立して...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...日本の到るところでダムの建設がやかましく論ぜられているのは...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...世界中到るところに応用されるに到ったのである...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...到るところで彼は「赤き女王」の偉大なる噂とその恐しいほどの美の噂を聞いた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...到るところにうようよしている...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...他の到るところにおいてと同じく...
三木清 「科学批判の課題」
...今日一般に主婦の面している困難には米の量のやりくりについてもそれにやや似た現象が到るところにある...
宮本百合子 「「うどんくい」」
...そのどことも云えない到るところに...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...ひどい鼓動を到るところに感じた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...4夏になると毎夜の如く到るところで路傍説教が始まった...
矢田津世子 「反逆」
...江戸気分を漂わした店構えが明治時代には市中到るところに見られたが...
山本笑月 「明治世相百話」
...武者修行をして歩けば今の社会では到るところで衣食に事を欠くことはない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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