...七多くの人間の利己的な心から...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...これは最も利己的な考え方です...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...十二の使徒のそれぞれの利己的なる崇敬の念をも悉知(しっち)していた...
太宰治 「もの思う葦」
...統制主義に反対するものは一種の利己的な反動家だとさえ考えられているようだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...ジェルマン夫人の利己的な愛はこのことに気づいていたであろうか……おそらく気づいたであろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ある無情な狭量な醜い卑しい利己的な批評家に送った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...N市は地方色的に利己的なところであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...極端に利己的な阪井の平素を思いあわせると...
久生十蘭 「ハムレット」
...余り利己的な考へを持つてゐたのを一寸気の毒に思つた...
牧野信一 「眠い一日」
...すべての抜群な者は利己的なのだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...私の意志は實にしばしば利己的な打算が紡ぐ網の中に捲き込まれてしまふのである...
三木清 「人生論ノート」
...利己的な工夫や感傷的な戯(たわむ)れやこざかしい技巧がいよいよ多くの誘惑と強要をもって彼を妨げるのを痛感しなければならない...
三木清 「人生論ノート」
...主として自分自身を守る利己的な心持から念じてゐた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...稍々利己的な積極的解釈さえ加えて居たのである...
宮本百合子 「傾く日」
...利己的な結婚沙汰(ざた)さえなければ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...浅い趣味の茶人たちや利己的な商人の介入ほどこの窯に毒を流すものはあるまい...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...それはすなわち強者の利己的な唯我独尊(ゆいがどくそん)の対立状態をよいとすることになろう...
矢部貞治 「政治学入門」
...こうした私の利己的な...
夢野久作 「眼を開く」
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