...研究者として御利巧な分析をすることができる...
...彼は人前で話すのが御利巧で、多くの人々を魅了した...
...御利巧に手編みしたマフラーをプレゼントした...
...叔母の料理は、味も見た目も御利巧で、家族に愛されている...
...御利巧に彼女の機嫌をとることができたため、喜んでくれた...
...利巧(りこう)かいといわれても...
田中英光 「オリンポスの果実」
...それにお艶と同じ屋根の下で暮して居るだけに、このお預けは骨身にこたえますよ、薄っぺらで、男のくせにおしゃべりで、ちょいと良い男でもありますが、近頃少し気が変になって居るんじゃ無いか――と、これは下女のお六の見立てですがね」「何んか変なことでもあるのか」「許婚(いいなずけ)の娘にこき使われて、色文の使いまでさせられるんだから、正気の沙汰じゃありませんね――もっとも親兄弟もなく、身寄も無くて、江島屋に引取られて育った人間だと言うから、腹を立てて飛出したところで、行く当ても無いことでしょう、――これがあっしなら、お艶をさらって山の中へでも逃げ込み、思う存分苦労をさしてやるが」「物騒なことを考える奴だな、お前は」「大丈夫ですよ、あっしには許婚も何んにもありゃしません」「それっ切りだったな」「もう一人、江島屋の下男の幹助(みきすけ)、あれは良い男ですね、色が赤黒くて、恐ろしく達者で、秩父山中から生捕って来た熊の子みてえな野郎ですが、無口で無愛想で、お嬢さんのお艶に白い歯も見せないのは、あの男ばかりですよ」「性分だろう」「そのくせ、あっしなんかには当りがよくて、最初から馬が合いましたよ、何んだってそんなにお嬢さんに素気なくするのかと訊くと、女の高慢なのと坊主の腰の低いのは大嫌いだって言やがる」「それじゃ、お嬢さんを綺麗だとは思わないかと訊くと、――梨でも桃でも、虫が付くと不思議に綺麗になる――って言やがる、皮肉な野郎ですね」「生れは?」「あんなのは間違いもなく信濃者ですよ」「下女のお六は」「相模女で、あんなに慾の皮の突っ張ったのは、場違いですね、あの女は三十両は溜めているに違えねえという評判ですよ」「外には?」「主人の鹿右衛門は、上へ馬という字の付く方」「何んだえそれは?」「馬鹿右衛門とね、内儀のお浅はちょっと良い大年増で、気象者で、利巧で、少し扱い憎い方でしょうな」「ところで、そのうち、誰が一体三之助殺しの下手人だと思う」平次は八五郎に訊くのではなくて、以上の報告から自分の結論を引出そうとして居る様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お猿はお玉と言って、利巧な雌猿、芸はうまいそうで」「――」「それに、気に入ったことに」「何が気に入ったんだ」「信吉には、綺麗な妹がありますよ、お浜と言って十九だそうで、洗いざらしの、縞もあやしくなった木綿の袷(あわせ)、兄の世話をしながら、内職の玩具を拵(こさ)えて居るが、これが大した代物だ」「娘のこととなると、恐ろしく眼が早いんだな」「井戸端に陣取って、一刻半も待ちましたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お雪さんは利巧なお孃さんですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見かけは仲の良い母娘(おやこ)でね」「フーム」「お内儀さんも利巧な人だけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...利巧馬鹿で、燒餅がひどくて、あれが本當に人間の屑といふものだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甲子松は利巧な人間ぢやないけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甲子松は利巧な人間じゃないけれど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――女は利巧でない方が宜いなどといふのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梨の花青し 圓朝の墓どころ(昭和癸未睦月下浣於 巣鴨烟花街龍安居)作者第一話 初一念一「……」クリッとした利巧そうな目で小圓太の次郎吉は...
正岡容 「小説 圓朝」
...私は珍しく病的に利巧で...
松永延造 「職工と微笑」
...「あなたに似て利巧(りこう)だといいわねえ...
水上滝太郎 「果樹」
...いかにも利巧(りこう)に見えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...利巧(りこう)なようでも女は女だ...
森本薫 「女の一生」
...単純な者も利巧な者も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「お利巧らしいな...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...利巧そうでもあるが...
山本周五郎 「山彦乙女」
...利巧者(りこうもの)の首も...
吉川英治 「新書太閤記」
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