...大きくくるくる頸に卷いた染色のハンカチーフは利いた風に結んで端を胸にたくしこんである...
アーヴィング 高垣松雄訳 「驛傳馬車」
...如何にも気が利いた風采である...
芥川龍之介 「上海游記」
...すでに昨夜(ゆうべ)も、神楽坂の縁日に、桜草を買ったついでに、可(い)いのを撰(よ)って、昼夜帯の間に挟んで帰った酸漿を、隣家(となり)の娘――女学生に、一ツ上げましょう、と言って、そんな野蛮なものは要らないわ! と刎(は)ねられて、利いた風な、と口惜(くやし)がった...
泉鏡花 「婦系図」
...」「利いた風なことをぬかすな」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...急に利いた風な事が言つてみたくなつた...
薄田泣菫 「茶話」
...すぐ浮(う)いてくるって云ってたぜ」「利いた風な事をぬかす野郎(やろう)だ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「いやに利いた風な事を言ふぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「いやに利いた風な事を言うじゃないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此方の監督者は利いた風(ふう)をして居るが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...こんな御時世を拵へたんだ? 笑はすない!志水 そんな利いた風な口を利くんだつたら...
三好十郎 「地熱」
...うまく片附いたのか?利助 なんだと? それがどうしたんだ! 利いた風な口を叩くのは止しな...
三好十郎 「地熱」
...利いた風な事を言やあがつて...
三好十郎 「地熱」
...色の白い、目鼻立の好(い)い男は、とかく軽薄らしく、利いた風で、懐かしくない...
森鴎外 「雁」
...気の利いた風の男で...
森鴎外 「食堂」
...気の利いた風をしているだろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...気の利いた風をしている...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...「利いた風な事を云うな...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...利いた風な了簡で覗きに来る連中には百年経ったってわかりっこない...
夢野久作 「道成寺不見記」
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