...別段何も特別なことはない...
...別段気にしなくてもいいよ...
...今回の企画は別段面白みがない...
...彼女には別段好意を持っていない...
...僕は別段疲れていないけど、早めに寝ようかな...
...そういう御主意であろうと思うからして別段何んの役目をするということはないのである...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...別段ほかに、述ぶべきこともありませぬ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...別段この仕事に、意義を感じてるわけでもありませんし……ただ……父が亡くなったもんですから」と一瞬嬢は口籠った...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...「別段お礼をおっしゃるほどのことではありませんよ...
橘外男 「逗子物語」
...どなた様でいられやしょうかにイ?」「なアにわたしは別段用のあるものじゃない...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...屏風(びょうぶ)の廻りなぞをくまなく調べてみましたが別段に変ったこともございません...
橘外男 「蒲団」
...それにスチルネルは人間が好んで偶像を造り出すことに別段反対はしてはいない...
辻潤 「自分だけの世界」
...二人ともに別段、武芸者としての改まった身姿(みなり)にもならないのは、道庵のせっかくの謀叛に、米友が不同意を唱えたわけではなく、小諸の城下を当ってみたけれども、変装用の思わしい古着が見つからなかったものらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段悪いことをした覚えはない」兵馬が申しわけをする...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段、返事を期待しているとも見えないが、何か心には期するところがあるにはあるもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段気にも掛からないが...
夏目漱石 「門」
...留守中(るすちゆう)に別段(べつだん)變(かは)つた事(こと)はなかつたかい」と聞(き)いた...
夏目漱石 「門」
...別段御心配には及びません...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...若し愛を感じたにせよ、金魚と同様なその場限りの幻で、凡そ永久の何々などゝいふものとは反対のものである筈なのだが――今の彼女の態度に依ると、別段彼女は、昔も芝居を演じたわけでもなく、純粋で、彼が最も唖然としたことには彼女に寄る彼は「未だに」彼女を想つてゐるのである...
牧野信一 「小川の流れ」
...別段の研究心もなく...
牧野信一 「環魚洞風景」
...が別段、何故か? とも考へずに忘れ果てゝゐたところが、或日庭先から梢をすかして魚見櫓の姿を描いてゐた時、傍らの日向で投網の繕ひに耽りながら、幼児の私が非常な泣きむしであつたことをわらひ話に語つてゐた七郎丸の老父が、私の生れたのは今私が籠居してゐるあのまゝの離室(はなれ)であり、あの撥釣瓶でその産湯が汲まれたのであるといふやうなことを呑気に告げたのである...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...すなわち牡具(ぼぐ)を明礬(みょうばん)で煮固めて防腐し乾したのを売るを別段不思議と思わず...
南方熊楠 「十二支考」
...別段、心配する程のことではあるまいが、これはとも角、一応、赤猪口兵衛様の御知恵を借りてその通りに分別する方が、間違いがのうて宜しかろうとの事で……」「ヘエ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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