...別段何も特別なことはない...
...別段気にしなくてもいいよ...
...今回の企画は別段面白みがない...
...彼女には別段好意を持っていない...
...僕は別段疲れていないけど、早めに寝ようかな...
...紋三はここでも別段に得(う)る所はなかった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...別段特別の意味はないのであるが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...また別段より緻密なる犯行を考えていたわけでもない...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...別段欠点といったことも...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...別段学校が一緒と云う訳でもございません...
谷崎潤一郎 「細雪」
...別段に冷かすなどという風もなく...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...スクルージは別段報告されんでも鐘がまた一時を打つところであるのを悟った...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...さだめて何ぞ別段の思惑もあることであろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄(あに)は成程と答へたが別段感心した様子もなかつた...
夏目漱石 「それから」
...「別段何にも書いちゃないじゃないか」と云った時...
夏目漱石 「明暗」
...いゑ別段これといふ物も御座りませぬとて至極曖昧の答へなり...
樋口一葉 「うつせみ」
...温泉場へ来ると皆なが何となく呑気になつてゐて別段に早寝を強ひもしないので...
牧野信一 「熱海線私語」
...格子のはまつた店の中には別段何んな品物も並んでゐないのに...
牧野信一 「淡雪」
...はなすとキエの家の者は別段に有無もなかつた...
牧野信一 「滝のある村」
...別段訂正しようとする者もなかつたので彼女は...
牧野信一 「南風譜」
...単に寝起きの時間が周囲の者と喰ひ違つてゐたゞけで別段余外に眠るわけでもなく...
牧野信一 「籔のほとり」
...みんなはやはり別段苦痛とは思わなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...別段暑さには苦しめられなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
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