...判然とした事は承知しないが...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...人の横臥せるがごとく認めたることが判然と相分かり...
井上円了 「おばけの正体」
...1854コレラの歴史アジア型コレラの存在は1769年以前には判然としてはいない...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...一定の認識目的の下では二つのものを判然と分離析出することが出来る...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...イデオロギーの意味が判然となる(イデオロギーという言葉がド・トラシの観念学から出て...
戸坂潤 「科学論」
...哲学の方はより判然と普遍性の下に併し粗大にしか把握出来ないのに過ぎないのだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...夢だったのか判然としなかった...
豊島与志雄 「春盲」
...霰になるとその傾向は更に判然となり...
中谷宇吉郎 「雪」
...それが眼に見えない壁で判然と分けへだてられていることがよく分った...
中谷宇吉郎 「私の履歴書」
...判然と区別しにくいような話し方である...
夏目漱石 「三四郎」
...なぜこんな相違があるかに至っては解剖して見るまでは判然と自分にもわからなかったのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...次にそれがだんだん明るくなってちょうど双眼鏡(そうがんきょう)の度を合せるように判然と眼に映じて来る...
夏目漱石 「倫敦塔」
...欧洲と亜細亜との境界は山でも海でも判然としたものでない...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...私といえども判然としない...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...やはり判然とせねばならぬ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...私はともかく今日こそ判然と...
浜尾四郎 「死者の権利」
...固(もと)より田と畑とを判然と区別して詠めるにもあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...かの事の起源はあれと一々判然と断言しがたく...
南方熊楠 「十二支考」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??