...「初世ちや、待つているよ」「う――なんだつて」出しぬけで何のことかわからなかつたので、立ちどまつて聞き返した...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世はもつとも佐太郎の眼をひきつける頬の紅いボツと眼のうるんだ娘であつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世はやがて佐太郎の念頭からきれいに消え去りかけていた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...佐太郎は久しぶりにヒヨツコリ初世の姿を見かけた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世は同じ年頃の娘たち四...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世のオリーブ色の金紗の着物を朝草のように青々と浮き立たせていた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...やがて初世は馬耕をやりはじめたからであつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...手甲手蔽の甲斐々々しさで菅笠のかげに紅い頬をホンノリ匂わせた初世の姿を見かけないことはなかつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世は毎日朝晩欠かしたことがなかつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...水屋の方にいる初世をチヨイ/\と振りかえりながら...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...初世はバタ/\と追いかけて来て...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...なるほど初世はそのとき...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...四代將軍初世の天下の形勢を見て...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...また足利氏の初世...
太宰治 「不審庵」
...然るに極めて懶惰無頼なる市井の一文人たる私は明治初世の持凶器強盗清水定吉がのちにその情人たりし五分珠のお藤との最初の出会の舞台面としてのみ...
正岡容 「山の手歳事記」
...明治中世から大正初世かけて「ムジナ」の異名で謳われた都々逸坊扇歌(先代)に至っては...
正岡容 「わが寄席青春録」
...総宗家旗本伊沢より宗家伊沢が出でたのは、初世正重、二世正信、三世正岸(せいがん)を経て、四世正久に至つた後である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...分家伊沢の初世信階は本郷に徙(うつ)つた後...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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