...今夜はこれを書き初める前に三通手紙を書かされた...
伊藤野枝 「出奔」
...おしろい花の実が黒く色づき初める...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...旧家が衰へ初める頃になると...
薄田泣菫 「山雀」
...細君(さいくん)が奥から出て来て講釈を初める...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...然しその時小刀以外に初めて丸刀(がんとう)を使い初めるので...
高村光太郎 「回想録」
...そのうちには桜が咲き初めるし...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...やがて次第に引入れられて弾き初める...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...やがて公孫樹が夥しい銀杏を落し初める...
外村繁 「澪標」
...またすぐに初めることにした...
豊島与志雄 「微笑」
...寄宿生正岡子規に引きこまれて俳句を初めるまでの間...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...興行町の燈影がそこら中一帯に輝き初める頃になるのである...
永井荷風 「勲章」
...毬つき歌をうたひ初める...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...客のAと科白の受け渡しを初めるのであつた...
牧野信一 「山彦の街」
...到着すると直ぐに興行を初めるように手配りをするのが普通であるのに...
夢野久作 「暗黒公使」
...広場の真中に来て内証話を初める...
夢野久作 「暗黒公使」
...――季節のバラの花を銀座の店頭に見初めると...
吉川英治 「折々の記」
...ところがまず初めるまえに大観さんの手は『まあ一杯』と...
吉川英治 「落日の荘厳に似る」
...ふと酒を飲み初めるようになった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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