...自分は今初めて一人になつたと思ふと...
石川啄木 「天鵞絨」
...私は彼のこんな表情を見るのは初めてだった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それを初めて声に出して笑いつつ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...初めて今年の法師蝉が鳴いた...
種田山頭火 「松山日記」
...そこで初めて眼が覚めたような気持になったのだ...
辻潤 「自分だけの世界」
...自分も初めて女というものの...
徳田秋声 「新世帯」
...こんな処へ来て初めて...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...初めて我れに返って...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それをいま初めて發見する私の驚きかたといふものはなかつた...
堀辰雄 「窓」
...然しまたそれの存在的規定は存在論的に理解されて初めて具體的となる...
三木清 「歴史哲學」
...そして信吉が初めてとびこんで来たときのように...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...ごらんになったのですか」「登世が初めてではありません...
山本周五郎 「山彦乙女」
...生れて初めてだろう――弥六は起きて...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...」千鶴子は初めて明るく笑顔を久慈に向け...
横光利一 「旅愁」
...今初めて投げつけられた驚愕です...
吉川英治 「江戸三国志」
...絶望に似た暗闇(くらやみ)の彷徨(ほうこう)から初めて一点の希望をそこに見た心地である...
吉川英治 「黒田如水」
...智深は初めて眼をさました...
吉川英治 「新・水滸伝」
...御仏(みほとけ)はきょうの慈縁(じえん)を結んでくだされた」「ほんとに……」と山吹は初めて...
吉川英治 「親鸞」
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