...この体で宿賃を払おうじゃないか』とっておきの切札である...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...ひとつの切札のようなものを発見していました...
梅崎春生 「Sの背中」
...きみのさいごの切札(きりふだ)...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...まだ最後の切札が残っていたのだぜ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...だが、ほんとうの事を言うと、プウシキンはアラビヤ馬とはどんな馬なのか、一向に見わけがつかず、骨牌の切札とは、どんなものをいうのか、知りもしなかった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...骨牌の切札とはどんなものか...
薄田泣菫 「茶話」
...実は折衷主義の切札を意味するものではないかと思われるからである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...又極限という範疇も形式論理の最後の切札として使われているに過ぎないからである...
戸坂潤 「読書法」
...今日の多かれ少なかれファッショ化した資本主義的乃至半封建的ブルジョア哲学の共通の最後の切札が之だ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...切札であるだろうからだ...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...爺やさんを殺してとる必要はないだろう?」健一も最後の切札を出しました...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...宵から子刻(こゝのつ)前まで、仲吉さんと、私は、――あの、裏の納屋に居りました」「證據は?」「この手紙、――御覽下さい」お町は到頭、最後の切札を、帶の間から出したのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最後の切札(きりふだ)を投(ほう)りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この雪駄は誰のだい」平次は最後の切札を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...云いかかって行く方も最後の切札であった...
本庄陸男 「石狩川」
...クラブが切札なんです...
牧野信一 「青白き公園」
...さういふ時には仕切札といふものを貼るのです...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...たったいま師直方から最後のものと提示してきた切札のごとき要求だった...
吉川英治 「私本太平記」
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