...事実世間でいわゆる「物知り」なるものは、雑誌の広告や、新聞の切抜きや、あるいは往来でくばるビラみたいな物を沢山集め、他人が忘れたか、又は全然看過している種類のインフォーメーションを、豊富に持ち合している人間であるらしい...
石川欣一 「可愛い山」
...切抜きをなすったのは...
泉鏡花 「婦系図」
...内外新聞の外交に関する事項は細(つぶ)さに究めて切抜きを保存し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...一枚の切抜きを又一枚の別のいろ紙の上に貼(は)りつけ...
高村光太郎 「智恵子抄」
...一枚の切抜きを又一枚の別のいろ紙の上に貼りつけ...
高村光太郎 「智恵子の紙絵」
...民衆のブルジョア・デモクラシー的発展やその政治的自主独立性の獲得等々という現実的に面倒な問題は一切抜きにして...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...書物や切抜きが取りちらかり...
豊田三郎 「リラの手紙」
...むずかしい儀式は一切抜きにして...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...それよと即坐に鋏(はさみ)を借りて女子(おなご)づれは切抜きにかかる...
樋口一葉 「たけくらべ」
...五角、扇形(おうぎがた)、軍配(ぐんばい)、与勘平(よかんぺい)、印絆纒(しるしばんてん)、盃(さかずき)、蝙蝠(こうもり)、蛸(たこ)、鳶(とんび)、烏賊(いか)、奴(やっこ)、福助(ふくすけ)、瓢箪(ひょうたん)、切抜き……...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...切抜き……極彩色(ごくさいしき)の凧ばかりのなかで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...夥だしい新聞の切抜きのなかから四五枚の写真をえらびだすと...
久生十蘭 「金狼」
...このたび思いがけなく新聞切抜きを発見することができたのも...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...報知新聞は漢字を制限し、ところどころ、切抜きの中にも、かん布摩さつ、機能こう進、昇コウなどと読み難い綴りがある...
「一本の花」
...また新聞雑誌に出(い)でたるものは切抜きて貼付(はりつ)けらるるも可なり...
村井弦斎 「食道楽」
...切抜きの一文を、また切抜いて、掲げさせて貰うと▼「新・平家」を読むことを、同僚のKさんに感づかれてしまい、空便で週刊朝日が入荷すると、御自分が見ない先に、まず私に貸与される...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??