...あなたはきょうわたしを苦しめに……なぶりにいらしったのね……」「そんな飛んでもない!」岡がせきこんで葉子の言葉の切れ目にいい出そうとするのを...
有島武郎 「或る女」
...数時間に亘って唯一つの切れ目もないのを見ながら旅行をした...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...納豆(なっとう)の糸を引いたような切れ目から...
梅崎春生 「幻化」
...雲が視界を邪魔していましたが、雲の切れ目に、もしや怪塔ロケットの姿が見えはしないだろうかと思ったのです...
海野十三 「怪塔王」
...よくよく見るとそれは線というよりも切れ目のように思われた...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...君の留守中に部屋へ忍び込んであの鏡を覗いて見さえしたのです」「一寸待って下さい」私は河野の言葉の切れ目を待ち構えて...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...法師丸は間道を通ってU字型の上部の切れ目から一旦包囲の外へ逃(のが)れ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...練吉は近眼鏡の下から切れ目をぱちぱちさせ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その瞬間に車の右の前輪が道の片側を仕切るコンクリートの低い土手の切れ目にひっかかった...
寺田寅彦 「柿の種」
...人影のようなものが作っておいた切れ目から現れ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...こらいよいよ秀逸にきまったぞ」話の途切れ目をまたひとしきり激しくなりまさる風雨の音...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...上衣のラシャはなまなましい肉の大きな切れ目をじかに擦(こす)っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...話の切れ目へ来た時...
夏目漱石 「それから」
...急に林の切れ目の芒の間から一人の土地の者らしくない身なりをした中年の女が出てきたのにばったりと出会った...
堀辰雄 「菜穂子」
...急に林の切れ目の芒の間から一人の土地の者らしくない身なりをした中年の女が出てきたのにばったりと出会った...
堀辰雄 「楡の家」
...言葉の切れ目にその側を離れて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...けれども結局、わずらわしさに、こちらは根負けしてしまいましたし、なお続ければ、以後の高山右近も相当長くかかるので、切れ目を作って、右近のごく若い時代でひとまず終りを作ったわけです...
吉川英治 「小説のタネ」
...然かも一つならず二つ三つと山の切れ目ごとに...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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