...あなたはきょうわたしを苦しめに……なぶりにいらしったのね……」「そんな飛んでもない!」岡がせきこんで葉子の言葉の切れ目にいい出そうとするのを...
有島武郎 「或る女」
...それはあたかも雲の切れ目より...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...そうかと思うと急にその切れ目から顔を現わして...
海野十三 「恐しき通夜」
...しかし手首のすこし上に一寸ほどの皮の切れ目が出来て...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...唇の切れ目の上には鼠のような粗(あら)い髯(ひげ)が生えているところが鼠くさいと感じたことがあった...
海野十三 「軍用鼠」
...そちら側の外にはどこにも切れ目が無いやうだつた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...法師丸は間道を通ってU字型の上部の切れ目から一旦包囲の外へ逃(のが)れ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...どうしたもんだろうね」と私は話の切れ目を待って訊いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...一筋の切れ目が糸を引いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...中に切れ目を入れて...
中谷宇吉郎 「かぶらずし」
...人の切れ目のなかに肩を入れて...
林芙美子 「瀑布」
...暗闇の切れ目が見えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...その切れ目から、薄日ではあるが、僅かにキラリと顔覗かせてくる朝日の光りがあった...
正岡容 「小説 圓朝」
...お婆さん今日もやってるなとにが笑いしながら垣根の切れ目からソッと自分の内の農園の方に抜け出るとお父さんは案の通り向うのコヤシだめで怒った顔をしてかきまわしていてズッとこっちの垣根のそばでは昇さんのお母さんの...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...その切れ目が我々の眼に見えないだけの話だという...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼はまた暫く加久平の饒舌の切れ目を覘(うかが)ったうえ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...話の切れ目切れ目に思い浮かべているうちに酒の味もよく解らないまま一柳斎の邸を出た...
夢野久作 「斬られたさに」
...然かも一つならず二つ三つと山の切れ目ごとに...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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