...話は一寸途切れてしまった...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...どうしても慰さめ切れぬ心の悩みと共に...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...左脚がちょん切れている...
海野十三 「奇賊悲願」
...鼻緒の切れた草履なんか...
海野十三 「爆薬の花籠」
...可哀相に死に切れず...
江戸川乱歩 「鬼」
...谷中村は幸ひ切れ口が...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...見ればおあつらひ通りに下駄の鼻緒が切れてゐる...
永井荷風 「雪の日」
...大抵は鼠(ねずみ)色のフラネルに風呂敷(ふろしき)の切れ端(はし)のような襟飾(ネクタイ)を結んで済(す)ましておられた...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...舵の縺が切れ、夜どおし船腹にうちあたっては跳ねかえっていたが、その部分からすこしずつ浸水してきた...
久生十蘭 「海難記」
...一寸お話中に電話が切れた恰好でござりますが...
二葉亭四迷 「平凡」
...文字は切れていたり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...誰にも気づかれずに乗り切れる道もある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...秋の海名も無き島のあらはるゝこれより一目散に熱海をさして走り下りるとて草鞋の緒ふッつと切れたり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...下から議論の中心になったゾーシチェンコのとじの切れた短篇集をもって来た...
「赤い貨車」
...なおそこから脱け切れない自分を自分で呪(のろ)うていた...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...切れ間(ま)もなく語りつがれているが...
柳田国男 「母の手毬歌」
...それはちょうど古い追憶の切れ目切れ目に...
夢野久作 「塵」
...どうにも思い切れなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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