...その少年の未来の運命全体をどうして大胆にも決定的に言い切る事ができよう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...十八日(大正十一年十二月)一游亭足の指を切る人も病み我も病む意太條初霜や藪に鄰れる住み心冬霜よ心して置け今日あした二十五日小穴隆一...
小穴隆一 「二つの繪」
...舟の水を切る音、高く江天にひゞく...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...だいじに育てた鉢の木を切るという話に基づいて書いたものである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...掛け値があると見るから値切る...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...或(ある)いは御厚意裏切ること無いかと案じています...
太宰治 「虚構の春」
...寝間着の上から掌(てのひら)で大腿部(だいたいぶ)を切る真似(まね)をして見せ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それが自己独立的な論理としては存在を包み切ることが出来ず...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...縁を切るわけにはゆかないじゃありませんか?」「うん...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...風景の不動が私を裏切る...
ボードレール 富永太郎訳 「芸術家の告白祈祷」
...どうぞよろしく……そしてがちゃりと電話を切るんですよ...
豊島与志雄 「白い朝」
...自分も江戸ッ子だと言って啖呵(たんか)は切るけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...蒸発し切るまでの短時間内だけしか有效でない...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...お止しなさい――僕は悉(すつか)りあなたを信じ切ることが出來る...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ヴィタリスがパンを切る手先をぼんやり見ていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...肴(さかな)を切る庖刀(ほうちょう)で蛇を切られては困るとでも思ったか...
森鴎外 「雁」
...一のペイヂをそつと切る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...軟かい茎を踏み切る...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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